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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 144


「・・・あのバカ!よりによって・・・!
 狭霧!ナナリ!ラムレーネ!バカの援護を!
 テス将軍をしとめる気だ!」
「「「ハイッ!」」」
「承知ッ!」

オレの意図を汲み取ったオルゾスは、あわてて援護の指令を下す。
将軍という地位の恐ろしさを聞いていた彼女の頭脳は、オレが返り討ちにされるかもしれないという展開を打ち出していたのだ。
ただひたすらに突貫するオレに、テスは微かに笑う。
それは死ねるかもしれないという歓喜か、無謀な突貫をするオレに対する嘲笑か。
テスは防御も回避も放棄して、両手を大きく振りかぶる。
それが大技の予兆であることを悟ったオレとオルゾスたちはそれぞれの対応を取る。
オレはさらに突っ込むスピードを上げ、オルゾスや狭霧たち接近戦型は標的をオレに変える。
ラムレーネとナナリは標的を変えずに毒霧の連携技でテスの動きを封じようとする。
もちろんオルゾスたちにオレに攻撃を当てようとする意思はない。
援護ができないと悟った彼女たちは、オレを威嚇してオレをテスから遠ざけようとしたのだ。
しかしそんな意図すら読めないオレは、威嚇攻撃を必要最小限の動きで回避、トップスピードを維持したままテスに突っ込む。

(間に合え・・・ッ!!)

そして――!

ゴウッ!

「グッ・・・!?」

ラムレーネたちの起こした毒霧の風がオレごとテスを包み込む。
霧に含まれる麻痺毒がわずかにオレの中に侵入して動くオレの身体を縛り上げようとする。
しかしそれはテスも同じ。
オレはしびれの走る身体に鞭打ち、攻撃を繰り出す。
その時オレはありえないものを見てしまった。

「――ッ!?」

オレと同じく毒きりを吸ったはずのテスの両手が振り下ろされた。
まるで毒など効かないでも言うように。
その時視界に捉えたものは錯覚だったのだろうか。
テスの両手は音もなく手首まで床に溶け込んでいるかのようにオレには見えた。
瞬間――。
床が一斉にオレたちに牙を向いた。

ゴバババ・・・ッ!!

『ッ!?』

石造りの床からものすごい数の石の槍が顔を出し、有象無象の区別なく襲いかかった!

ズガンッ!ドガガッ!!

無秩序な石槍の嵐は何かに激突するまで伸び続け、壁や天井に突き刺さってオレの行く手やオルゾスたちの逃げ場を狭めていく。

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