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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 136

たちまちオレの周辺一帯は阿鼻叫喚の地獄絵図と化す。
中には変形に耐え切れず、肉や骨を弾けさせ、血を花火のように飛び散らしているものもいる。

「ひぃぃぃっ、痛ッ、痛いィィッ!!」
「ほっ、骨ェッ!?は、弾けェッ!?」

特に封身解放している魔物たちは悲惨だ。
兵士たちでさえ変形の痛みに耐え切れないでいるというのに、彼女らにはそれに加えて封身解放特有の激痛を味わわねばならない。
魔物であった彼女たちは耐えることができず、1人、また1人と人間に戻っていく。
・・・彼女らがかけた魔法の正体は、動きを封じる麻痺系と、肉体を強化する強化系の魔法だ。
それも際限なく肉体を強化させるタチの悪いタイプ。
普通、強化系の呪文は一定値以上の強化をさせることはない。
それはなぜか?かけられる側の身体が持たないからだ。
もし際限なくかけ続ければ・・・肉体が負荷に耐え切れず自壊するか、劇的な『進化』をもたらす。
今、彼女たちの多くはその潜在能力を超えた力を与えられ、それに身体が適応しようと暴れまわっている。
サルスベリのときは肉体を活性化するだけで済ませたが・・・。
さて一体何人がオレのエサとして生き残るのかな?
オレが楽しそうな笑みを浮かべながら、悶え苦しむ兵士たちを見ていた。
そしてオレの放った魔法は、当然オレの下僕たちにも襲いかかっていた。

「・・・何か来る!」

最初に気づいたのはダークエルフのナナリだった。
多少魔法をかじっている彼女は攻撃をやめ、近づいてくるモノの正体を探る。

(これは・・・生き物じゃない。力の・・・波?
 敵味方問わず倒されている・・・。・・・っ、ラグ様の魔法かっ!?)

「みんな!ラグ様が魔法を使った!
 おそらく自分以外の全てに効果のある魔法だっ!
 急いで私のそばに!」

近づいてくるモノの正体を見破ったナナリは、迷わず仲間たちに危険を知らせる。
彼女の魔法の実力はちょっとかじった程度で、防げるかどうか自信はないが、そんなことを言っている場合ではない!
しかし不幸はそれでは留まらなかった。
まさかラグがこんな魔法が使えると思ってなかった面々は、それぞれ得意とする間合いで戦っていたのだ!
戦闘しながらここまで来れるかどうかは、五分と五分だ。

(間に合うか・・・!?)

ナナリは奇跡を願いながら、急いで防御結界を張り始めた。

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