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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 127


「!!」

その直後、オレの体に衝撃が走る。
オレのあまりの変貌ぶりに、主の危険を感じたアスタナビュートたちメイドゴーレムが変化の最中に攻撃をしかけてきたのだ!
上空から飛び掛ってきた2名のメイドは、特製合金のほうきでオレを打ち据え、遠距離から放たれた無数のナイフがオレの全身を刺し貫いている。
さらにアスタナビュートはサルスベリを救うべく、オレの右手を切断しようとナイフを振るっていた・・・が。
ナイフは軽く肉に食い込んだ程度で、切断には程遠い。

ブンッ!

予想と違う結果にアスタナビュートたちがわずかに怯んだ瞬間、何かが一閃。
アスタナビュートは何をされたか理解する前に壁にその身をめり込ませていた。

「ぐっ、はっ・・・!?」

吐血。生まれながら呪いによって人になったゴーレムは、生まれて初めて自分の身体にも血が流れていることを知った。
そして今にも消え入りそうな意識で目の前の惨状を目の当たりにした。
それは信じられない光景だった。
左腕を振り上げたオレによって、部屋中のメイドたちが吹き飛ばされていたのだ。
そしてその中には首や足、下半身を残し、胴体のみをトマトのように潰しているものがいた。
その時アスタナビュートは悟った。
先ほどの一撃は左腕を振るった衝撃。
余波を食らった自分たちは壁にぶつかる程度で済んだが、直撃を食らった連中はだるま落としのように吹き飛ばされ、ああなったのだと。

「・・・ゥゥゥルルルルルル・・・!」

今や変化を終え、完全な獣と化したオレがうなる。
漆黒の髪を伸ばし、顔は角を生やした狼のように変わっている。
尻からは大蛇のような尻尾を生やし、足は人間のそれから4つ足歩行する獣のそれに変えられている。
そしてその股間からはへそまで反り返った剛直、いや肉の槍が先走り汁を流しながらビクビクと脈動していた。

「すっ・・・すばらしい・・・!これが・・・禁忌とまで呼ばれた力・・・!」

サルスベリが感動したご様子で何事かつぶやく。
だがそんなことは今のオレには関係なかった。
今のオレは飢えを満たしたくて仕方なかったのだ。
どこからか声がする。
食らえ。ここにいる全てを。血も肉も魂さえも。
ここにいる全てがおまえのものだ、と。
言われるまでもない。オレは手始めに捕まえた女を目の前に吊り上げる。

「さ、サルスベリ様・・・!」

主の危険に生き残ったメイドゴーレムたちが、よろよろとオレに近寄ってくる。
・・・うっとうしい。オレはこのエサを食いたいのだ。
後で食ってやるから、肉の塊になっておとなしくしてろ。
そう思ったオレはにじり寄るエサを蹴り飛ばそうと、わずかに足を上げた。

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