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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 126

一方、暴れつくしたオレの精神は現実ではない、違うところにいた。

(ココハ・・・ドコダ?)

それは一面を白で多い尽くした虚無の世界。
地面も空もない白い空間に、オレは下(?)に向かって落ちているところだった。

(あー・・・そっか・・・。オレ、死んだんか・・・。
 まいったなぁ・・・。目覚めてからまだ何日も生きてねーのに・・・)

沈み行く中、オレは他人事のようにつぶやいた。

(ったく、サルスベリの野郎、とんでもねえ薬を飲ませやがって・・・!
 死んだら化けて出てやっからな!)

この世界に幽霊なんているのかわからないが。
しかしオレがそんなことを考えたその時だった。

カァ・・・ッ!

(!?)

突如白一面の世界が輝きだす。
そして光はオレの体をバラバラに分解し始めた!

(なっ・・・!?何だなん・・・ッ!?)

最後まで言葉を口にすることなく、オレという存在はあっという間に分解されて光に飲み込まれた。
「・・・どれ、まだ息はあるか?
 解体するにしろ、まだ生体反応のあったほうが研究できるのだが・・・」

現実世界。
こちらの世界では今まさにサルスベリがオレの脈を診ようと、おもむろに手を伸ばしていた。
この時、彼女は2つ、ミスを犯していた。
1つはオレが死にかけていると油断したこと。
そして・・・禁忌の者であるオレの潜在能力を甘く見過ぎていたことだ!

ガッ!

「!?」

死んだと思っていたオレに腕をつかまれ、驚くサルスベリ。
だがその目はさらなる驚愕で見開かれることとなる。

ゾワ・・・ゾワワ・・・。メキッ!ゴキャキャッ!

オレの髪や爪が猛烈な勢いで伸び始める。
身体は異様な音を立て、1回りも2回りも膨らんでいく。
激しい変化に肉体の一部が裂け、再び血が飛び散る。
顔は狼のごとき様相に変わり、額からは鋭い角が1本生えてくる。
尻からは大蛇のごとき太く長い尾が血しぶきを上げながら伸び始める。
その様子を、サルモネラは声も上げることもできずに眺めていた。
今、彼女の両眼にはあるはずのない、恐ろしい光景が見えていた。
幾重にも重ねて巻きつけられた鎖、背中や足に打ちつけられた何本もの巨大な杭や銛。
それはあたかも、あふれんばかりの殺意と憎悪を武器に、鎖と引き千切らんとする魔性の獣――!!

ドガガッ!

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