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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 115

オレが初めて語る本心に、狭霧だけでなくミミたちまで驚いていたようだが、かまわなかった。
魔物連中はもうオレを裏切る気がないことは、何となく確信していた。
それに狭霧がオレの本音を聞いて敵に回るというならそれでもかまわない。
オレは彼女のことが気に入って、うそ偽りない対等な立場にいたいと思ったから話したのだ。
その後のことなど知ったことか。
そして全てを話し終え、聞き役に徹していた狭霧が初めてその口を開いた。
「・・・呆れたな。敵になるかもしれない女を前に、その目的を話すなんて」

・・・やっぱりそう来ましたか。
わかってましたよ、そのくらい。

「気に入った相手とは仲良くやりたいのが、オレの主義なんでね。
 隠し事なんかしてちゃ、仲良くなんざなれないだろ?」
「確かに、な」

そう言って狭霧は微笑む。
いつ敵に回るかもしれないと周囲が緊張する中、笑う合うオレと狭霧はさぞかし異様に映ったことだろう。
だが狭霧はすぐに真顔に戻って言った。

「2つ聞きたい。
 お前は人間世界を支配したいわけではないのだな?」
「もちろん。オレは仲間と楽しくやっていきたいだけだ。
 少なくとも人間を根絶やしにしようだとか、世界がほしいだなんてこれっぽっちも思ってねえよ」

当たり前だ。オレは政治とか小難しいことに巻き込まれて生きるつもりはない。
つーか、そもそも魔王云々の話だって、カグラたち作った連中が勝手に言ってるだけで、オレにはまるで関係のない話だからだ。

「・・・で?あと1つは?」
「私はある連中を探して旅をしている。
 私にとってそれは何よりも大事なことだ。
 だからその邪魔をしないでもらいたい」
「・・・?どういうこった?」

協力しろとか言い出すかと思えば、『邪魔するな』だと?
仇か仲間か知らんが、人探しなんだから人手は多いほうがいいんじゃないのか?
「悪いが、この件に関しては誰の力も借りたくない」

それ以上立ち入らせないと言わんばかりの言い方に、オレたちは何も聞くことができない。
だがそのこだわりようから、狭霧が探している連中がどれだけ重要な存在なのかはわかった。

「まぁ、聞きたいことは山ほどあるが・・・いいや。
 敵になってくれないだけでも御の字さ。
 その代わり、こっちで探し人を殺したりするようなことになっても恨むなよ」
「安心しろ、そんなことはまずありえない」
「・・・?そうか?それならそれいい。
 とりあえず今は・・・」

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