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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 2

外は冷たそうな石造りの部屋になっていて、奥には唯一の出口と思われる扉が見える。
しかしなぜ自分がこんなことになっているかだけは見当もつかない。
(とにかくここから出ることが先決だな)
俺は一通り置かれた状況を確認すると足をつっかえ棒に身体を窓らしきものに押し付けた。
(うわ・・・)
壁が鉱物でないのはわかっていたが窓(仮)も違うらしく柔らかい感触が背中から伝わってくる。
(〜〜〜〜〜っ、せーの!)
背中と足の裏から伝わる生々しい感触に耐えながら力いっぱい押し込んだ!
ザバ〜〜〜〜〜〜ッ!
窓(仮)は足が伸びきる直前で破れ、俺は見事水槽から放り出された。
「ゲホッ!ゴホッ!」
水槽の水が体外に排出され、かわりに新鮮な空気が肺の中を満たしていく。
「空気ってホントにうまいモンなんだな」
そんなバカな感想を漏らしながら、改めてまわりを見回す。
水槽の中で見た通り、部屋は黒っぽい大理石みたいなもので覆われていて、その先には出口となる扉が1つ。そして・・・。
「ぅげ・・・」
背後には植物とも生き物とも見分けのつかない不気味なモノがあった。
赤茶けた樹木のようなソレは、ところどころが血管のように胎動していた。
樹木の真ん中には俺が閉じ込められていたと思われる穴が開いていて、破けた透明な膜から白みがかった液体をチョロチョロと流れ出ていた。
誰が、何の目的でこんなナマモノの中に俺を閉じ込めたのか。
入れられた経緯も思い出せないが、とりあえず見つけしだいブン殴る。
俺はそう固く心に誓いながら部屋を後にするのだった。

それからしばらくの間、俺はこのどこまでも続く石造りの廊下を歩き続けていた。
廊下はあのナマモノのいた部屋と同様、窓1つ見えないが、壁に等間隔に置かれた光るキノコの鉢のおかげで何とか普通に歩くことができた。

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