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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 97

「ガルド。………他のみんなは?」
「エドウィンさんとサリナさんは、別室でお休み中です。カルラさんは、アーカートさんとお話し中だったと思いますが………」
ガルドが話していると、扉をノックする音が聞こえた。ドアの一番近くにいたシホが、ゆっくりとドアを開いていく。
そこに立っていたのは、
「あ………」
白いドレスに身を包んだプリンセス、ラティア姫だった。彼女は数種類の果物が入ったバスケットを抱えたまま病室の前で立ち尽くした。
「大和君。……よかった、気が付いたんだ」
ラティアが今にも泣き出しそうな顔で言った。
「やあ……ラティア。うん、お陰さまでね」
若い男女2人が第三者がいることを忘れて、お互いを見つめ合う。
「………ん、ごほん」
そんなムードに耐えきれなくなったカスミが、わざと大きな咳を1つした。
「………あ、なんだ。……つまり……その……みんな、大和も目を覚ました事だし、そろそろ行こうか。……なぁ、セリス。お前もそう思うよな?」
「え、私ですか?えっと……どう思いますか、シホさん?」
カスミに振られたセリスが、今度はシホに振った。
「はぁ……。私も仕事がありますし、今日はこれで失礼しておきます」
この中では一番大人のシホがそう言うと、カスミは掌をパンと叩き、
「よし、そうだな。今日はこれで帰ろう。ほら、レイもジェンも、早く帰るぞ!」
瞬時にレイとジェンの襟を掴み、そのままズルズルと戸口向かって引きずっていった。
「ち、ちょっと。カスミ」
大和が慌てて引き留めようとする。すると、いつの間にか人型に変化したガルドが、
「大和様。その体では満足な事は出来ないと思われますが、そこは根性。頑張ってくださいね。……では、ごゆっくり」
そう言って、みんなと一緒に部屋を後にした。レイとジェンが壊れたラジカセのように何事か喚いているが、病室を出て扉を閉めると、それも聞こえなくなった。
病室の中に、大和とラティアの2人だけが残された。
「・・・・・・・・・。」
「大丈夫?」
「ええ、まあ・・・・死なないですんだよ。」
 
 
 
コンコン
ノックの音がする。
「どうぞ。」
「失礼いたします。」
入ってきたのは青いドレス姿のレシアナ姫だった。

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