PiPi's World 投稿小説

気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 85
 87
の最後へ

気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 87

彫像となったカルラの前でブリガンディが言った。
「ぐふふ、おいらの氷の世界の前じゃ、手も足も出なかったなぁ。まぁ、お前ごときが、おいらに勝てるわけないんだけどなぁ」
ブリガンディがぐふふと笑う。
そして最後に、彼はこう言った。
「お前みたいな雑魚が、おいら達四天王に勝つなんて百万年早いんだよ。バ〜カ!!」

その時だった。

ピシッ!!

何かが割れる音がした。まるで硬いものに鋭いヒビが入った時のような音。
「な…なんだぁ?」
ブリガンディが辺りを見回す。すると、
「……誰が…雑魚だって?」
地獄の底から聞こえてくるような低い声がした。驚いたブリガンディが、ガタガタと震えているカルラの彫像を凝視する。
「……悪魔の腕(デビルアーム)…解放」

パリンッ!!!

それと同時に、カルラの全身を覆う氷が弾けた。
「な、何ぃ!?」
ブリガンディがすっとんきょうな声をあげた。中から出現したカルラの包帯が巻かれた右腕からは、何やら紫色のオーラが漂っている。
「いってくれるじゃねぇか、この岩石野郎。俺様を、カルラ・バルカイザー様を舐めんじゃねぇぞ!!」
カルラは右腕をあげ、中指を立てながら、こう言った。
「テメェは俺が、ぶっ殺す!!」



「おいらを殺すだぁ?冗談にしちゃあ、面白くねぇなぁ」
一方、ブリガンディの方はすっかり落ち着きを取り戻していた。再び彼の背後から、氷の槍が5本、姿を現す。
「………死ねやぁ!!」
雄叫びと同時に、氷の槍がカルラ向けて多方向から襲い掛かった。そのスピードは、先程の攻撃の倍以上は確実に出ている。
「…………消えろ」
氷の槍が全身を貫く直前に、カルラが言った。
その直後、いきなりカルラの右腕が輝いたかと思うと、その1秒後には氷の槍全てが粉々に砕け散っていた。
「何ぃ!?」
地面に落ちていく結晶を見ながら、ブリガンディが言った。
「どうした?もう終わりか?」
カルラが薄笑いを浮かべながら言った。
「来ないなら……こっちからいくぜ!!」
言うが早いか、カルラが動いた。先程までとは比べ物にならないスピードである。
驚愕するブリガンディに一瞬で間合いをつめたカルラは、その腹に強烈な一撃を叩き込んだ。
「ごふッ!」
ブリガンディがうめいた。しかし、カルラの攻撃はまだ終わってはいなかった。
「おらぁ!!」
上半身を沈め、勢いよく跳ね上がり、ブリガンディの顎にアッパーを繰り出す。その衝撃で、ブリガンディは仰向けの状態で地面に倒れ込んだ。
「立て。四天王がこの程度でくたばるわけねぇだろ」
ブリガンディがふらふらとよろけながら起き上がった。カルラの攻撃が効いている証拠である。
「……お、おめぇ…一体何者だぁ?」
「只の配達屋だよ。それ以上でも以下でもねぇ」
「嘘言うなぁ。只の配達屋が、おいらと互角に戦えるわけがねぇ。絶対、他に何か秘密が…………はっ!!」
その時、ブリガンディは気付いた。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す