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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 83

「あいつさ。あのアイアンコブラが太陽の紋章だ。俺達魔法剣と同じように、変化するタイプみたいだな」
「なるほど。擬態というわけか………で、どうすればいい?」
「答えは1つしかないだろ。それもアンタが一番得意な方法がね」
エルザトと魔法剣の会話。ふと、大和に嫌な予感が流れた。剣を握るエルザトの視線の先には、のたうち回るマタの姿。どうやら大和の姿は、もはや眼中に無いようだ。あるのは只1つ、太陽の紋章とかいう物を手に入れること。そして、その一番手っ取り早い方法とは。
「逃げろ、マタ!!」
大和が声の出る限り、おもいっきり叫んだ。
それと同時にエルザトが動いた。彼女は稲妻のような速さで、マタの頭部の額の部分に向かって飛び乗った。
大和の脳裏にカルラの言葉が浮かんできた。アイアンコブラの弱点は、額にある握り拳ぐらいの大きさの赤い皮膚。
エルザトがゆっくりと剣を頭上にあげた。
「やめろ!」大和が叫んだ。
それを無視するかのように、エルザトは無慈悲に剣をマタの額に突き刺した。



フシューーー!!!!

その瞬間、マタが叫んだ。同時に、彼女の体が銀色の光に包まれていく。
エルザトは剣を抜くと、地面に飛び降りて、光輝くマタの最後を黙って見詰めていた。
銀色の光が徐々に一ヶ所に集まっていく。それはまるで、何かの形になろうとしているようだ。
やがてマタの光が電池が切れかけの懐中電灯並の光度に落ちたとき、フッと光が消えた。
光が消えた時、残されたのは小さい十字架のペンダントだった。10cmぐらいの大きさの小さいアクセサリー。十字架の十字が交差している中心に、小さく太陽の記号が刻まれていた
エルザトはそれを無言で拾った。
「これが太陽の紋章……か」
エルザトがそれを懐にしまったその時、

ヒュンッ

空気を切り裂く音が聞こえた。驚いたエルザトが横に動き、突然の斬撃を避ける。
「貴様!」
飛び込んできたのは大和だった。怒りに身を任せ、次々と攻撃を仕掛けていく。
「よくも、よくもマタを!!」
一歩前に出るたびに剣を降りだす。一歩に一撃。大和は攻撃の手を緩めず、続けざまに攻めていく。
エルザトはそれをギリギリの線で受け流していた。大和にあと少し力があれば、あと少し速さがあれば、もしかしたら一撃を与えていたかもしれない。
しかし、今の大和ではこれが限界だった。一方のエルザトは、まだまだ余力を残している様子である。
(だが、これ以上続くと流石にまずいか。………チッ、ブリガンディは何をやっているんだ?)



「ぐはっ!!」
ブリガンディが地面に倒れた。口から血が流れ出ている。
「おめぇ、今、何したんだぁ?」
彼の目の前にはニヤッと笑うカルラの姿があった。
「へっ、もう一発いれるぜ!」

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