PiPi's World 投稿小説

気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 6
 8
の最後へ

気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 8

カスミの表情には疑念が浮かび上がっている。彼女がモルティラニアの事を怪しんでいるのは火を見るより明らかだった。
一方、大和もカスミの発言に驚きを隠せない。偶然助けた会ったこともない美女が、あろうことか自分を探していたと言うのだから無理もない。
(……タチバナ ヤマト。この人、何で僕の事を知ってるの?なぜ?どうして?)
理由は分からないが、この人は自分の事を知っている。自分がそうだと言ってみようか?しかし、相手の詳しい正体も分からないのに、自分から名乗り出ていいものだろうか?
ところが、本人が名乗り出ようか出ないでおこうか迷っているうちに、彼の正体をばらしてしまった場の空気を読めない女が約一名いた。
「え!何!タチバナ ヤマトって王様の事でしょ?確かそうだったよね、王様。王様の本名って橘 大和だよね」
ジェンが大和を見ながら矢継ぎ早に言った。思わずカスミが睨み付ける。セリスとシホは二人とも黙って立っていたが、心の中ではカスミと同じ事を思っていたに違いない。
そして大和だが、こちらは目をカッと見開きながら見つめてくるモルティラニアの迫力に必死に耐えていた。
「君が……タチバナ ヤマト……なの?」
小声で質問してきたモルティラニアの目を見つめながら、コクンと頷く大和。その次の瞬間………
「結婚して!!」
大声をあげた彼女は、いきなりガバッとベッドから起き上がると、大和の胸に向かって派手にダイブした。。
これには部屋にいた本人以外の全員が驚いたが、一番驚いたのは大和だった。まさか、正体を明かした瞬間、抱きついてこられようとは、全く思わなかったからである。
「うわっ!」
モルティラニアに抱きつかれ、そのまま床に派手に押し倒される大和。
ジタバタともがく大和にのしかかりながら
「絶対に逃がさないわよ。私はあなたの子供をたくさん産むために、遠くからやってきたんだから」
と、モルティラニアが口元に笑みを浮かべながら言った。
彼女は重症患者とは思えない俊敏さで大和のズボンを掴み、そのまま脱がそうとしたが、
「ちょっと、あんた!一体何やってんのよ?」
「おい、やめろ!この変態女!」
そのような事を叫んだジェン達に無理矢理引き離されたため、残念ながら挿入するまでには至らなかった。
「ちょっと、邪魔しないでよ」
力ずくでベッドに戻されたモルティラニアが顔を膨らませながら抗議する。
「私にはやるべき事があるの。あなた達の頭では想像もつかない重大な事なのよ!そのためには彼が絶対に必要なの。分かったら、用の無いあなた達はさっさと消えなさい」
「まず、お前がやるその重大な事とやらを、私達にぜひ教えてもらおうか?どうせくだらない事なのだろう」
モルティラニアの強い姿勢に真っ向から立ち向かうカスミ。どこかしら性格が似てる二人であった。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す