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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 67

筆記試験なら先月やった気がする。大和とサリナは満点に近い点数だったが、エドウィンだけ赤点スレスレの点数だった試験だ。
「まぁ、アイアンコブラの出現は予想外だった。しかし君達はその苦難を見事に乗り越え任務を達成した。3人とも、アーカート君には満点だったと伝えておくよ」
「皆さん、おめでとう」
ミシェルがパチパチと控えめに拍手する。
(………実地試験って、それだけのためにここまで来たの?)
大和の全身を脱力感が襲う。
(試験するならメリツ修道院の近くでいいじゃないか。何もこんな遠くまで来る必要は別に無いじゃないのかな?それに僕達の成績のために護衛していたと分かったら、カルラさんが何をしでかすか……)
ここで大和はハッと気付いた。
(この旅の目的は実地試験。なら、カルラさんは別に必要無い。僕達が心配だから護衛をつけるなら他の誰か……ティナさんやマルティールでも構わないはず。もしかしたら、アーカートさんの本当の目的は試験ではなく……)
「さぁ、試験も終わった所で食事にするかな」
大和の推理は、ポーランの声に遮られた。
(まぁ、いいか。メリツに帰ってからアーカートさんに直接聞いてみよう)
側にいたエドウィンとサリナは、大和と違って今回の旅を別に気にしている様子もない。それよりも今晩の夕食のメニューの事で頭が一杯らしい。かくいう大和も、どんな豪華な物が出てくるのか、少しだけだが気になってはいた。
考えていても仕方がない。大和は肩をすくめながら、2人の親友と一緒に食堂に向かうことにした。



数分後、3人が食堂につくと、やはりと言うべきか意外と言うべきか、ナイフとフォークを両手に装備したカルラが既に着席していた。
「早いですね。いつからここに?」
カルラの隣の席に座った大和が聞いてみた。
「おまえらと別れてからすぐだよ」
「少し早すぎないですか?」
「腹が減ってるんだよ。それに、この家の料理は豪華だからな。今日もたんまり食わせてもらうぜ」
「その調子じゃ、皿まで食べそうですね」
「……そこまで食い意地張ってねぇよ」
そんな会話をしているうちに、料理が運ばれてきた。予想通り、豪華なメニューである。大和の向かい側に座ったエドウィンとサリナが歓声をあげた。
数人のメイド達が、豚の丸焼きやら色鮮やかなサラダやら新鮮なフルーツなどを、次々とテーブルに並べていく。
やがてテーブル一杯に料理が埋め尽くされた。
すると、メイド達が慌ただしく食堂を去っていく。一体どうしたのだろうか?
「気になるか、チビスケ?」
カルラが言った。
「昨日もあんな感じだったぜ。慌ただしくテーブルに料理並べて、並べたらサッサと食堂を出ていく。まるでポーランに見つかりたくないようにな」
「どういう意味ですか?」

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