PiPi's World 投稿小説

気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 58
 60
の最後へ

気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 60

5分程沈黙したのち、唐突にガルドが口を開いた。
「そんなの、僕にも分からないよ」
大和がか細い声で答える。
「それにしても信じられません。大和様が別の世界からやってきたなんて……」
「……そうだろうね。でも、全て本当の話なんだ」
その時、額に手を当てながら考え事をしていたリクゥが、
「……まさか。お前を殺すなと命令された理由は、それだったのか?」
と言った。
「リクゥ、それ、どういう意味?」
気になった大和が尋ねる。
「……3ヶ月前、僕とシュウがルカジマに派遣される時の事なんだけど」



「橘……大和?誰ですか、それ?」
この日、リクゥは小さな一室にいた。ある任務のために八星将軍の長から呼び出されたのである。
「橘 大和。詳細は言えませんが、彼には危害を加えないように任務を完了してください」
答えたのは八星将軍が長、セフィリアである。落ち着いたムードの大人っぽくセクシーな美女だ。
「……この戦いはデュランが起こした物だろう。何故、我々が手を貸す必要がある?」
同じく八星将軍が1人、風の王シュウが尋ねた。
大和の仲間のカスミの兄でもある男だ。
ちなみに彼は隻腕である。数日前、忍びの里で自分の祖父と戦い、その戦闘中左腕を肩から失ったらしい。
「確かに、我々が手を貸す必要は無いでしょう。しかし、敵の総大将のソフィーは老齢ながら天才的な魔術師と聞いています。万が一の事があるかもしれません。そこで…」
「勝利を確実にするために、俺達がソフィーを暗殺………か」
「その通りです」
紅茶を飲みながらセフィリアが言った。
「……で、それと橘 大和がどう関係がある?俺達の邪魔になる存在なら、消してしまっても構わないだろう」
瞬間、セフィリアから凄まじい殺気が溢れだした。シュウとリクゥがその迫力に息を呑む。
「……先程も言いましたが、彼には一切危害を加えないでください。彼は私達にとって必要な存在なのです。……分かりましたか、シュウ?」
「…………ぬぅ」
シュウがセフィリアから目を逸らす。百戦錬磨の忍びであるシュウでさえ、彼女の前では大人しく従うしかないのである。
「……了解した」
「……僕も了解しました」
2人が答えた。
こうしてリクゥとシュウはルカジマに派遣される事になったのである。



「……ていうようなことがあったんだ」
リクゥの話しに大和がうーんと唸りながら言った。
「つまり僕の事は、そのセフィリアって人から聞いたってこと?」
「ああ、そうさ。だから僕は詳しい事は何一つ知らされてないんだよ」
何でもなさそうにリクゥが答える。
「そのセフィリアって何者なの?」
この質問にはガルドが答えた。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す