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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 6

「まぁまぁ、落ち着いてください。カスミさん」
ほんわかした声で言ったのは、セリスの横で寝ていた美女シホであった。彼女は肩まで伸びた黒髪を後ろで束ねながら、
「ジェンさんが騒ぐおかげで毎朝起きれるんですから。言わば彼女は私達の目覚まし時計ですわ」
と、言った。ちなみに彼女もジェン達と違い、ちゃんとパジャマを着て寝ていた。
「それより早く起きないと。仕事に遅れますよ」
ニッコリと微笑みながらシホが言った。



朝の日課。と言っても過言ではない。
朝から大声で叫ぶ格闘家のジェン、生真面目にツッコむくノ一のカスミ、とりあえずジェンに同調する魔法使いのセリス、微笑みながら宥めるメイドのシホ。
この朝の騒動は、メリツ修道院に来てからほぼ毎日のように行われていた。



「で、皆さん今日の予定は何ですか?」
いち早くメイド服に着替え終わったシホが仲間達全員に聞いてきた。
「私はカスミと2人で工事の仕事だよ」
身軽な服装に着替えたジェンが言った。
彼女の隣では、ビキニにミニスカートと露出の多い服装に着替えたカスミが、長髪をポニーテールに纏めている最中だった。
「私は図書館に行かないと。調べなきゃならない事があるのよね。大和君は?」
セリスがルカジマ魔法学校の制服に着替えながら言った。
「うん。午前中は何もないけど、午後にアーカートさんに呼ばれてるんだよね」
「アーカートさんに?何で、王様?」
「理由は知らない。僕と同級生のサリナとエドウィンの3人に話があるんだって」
大和が首を傾げながら言った。なぜ呼ばれたのか彼にも分からないらしい。
「ふーん。何だろうね?カスミ、分かる?」
「私に分かるわけ無いだろう。で、午前中はどうするんだ、大和?」
「うん、それなんだけど………モルティラニアさんの所に行こうと思うんだ。今日退院するって聞いたから」
さりげなくモルティラニアの名前を出した大和。
しかし、その瞬間、部屋中の空気が一気に凍り付いた。見ると女性陣の表情がかなり殺気だっている。
「あの女の所に行くんですか、王?」
レイが言った。声も表情も、かなり怖い。
「うん。ルカジマでは助けてもらったし。……駄目かな?」
恐る恐る聞いてみた。しかし、表情を見るに答えははっきりしていた。
「礼を言いに行くだけなら別に異論はない。ただ、あのバカ女の事だ。何か企んでいるに決まっているぞ」
モルティラニアをバカ女呼ばわりするカスミ。
「あんなアホの所に行くこと無いって、王様!」
今度はジェンからアホと言われた。
女性陣全員から嫌悪されているモルティラニア。
何故ここまで嫌われているのか?
それには理由があった。



約2ヶ月前。メリツ到着から数えて約一週間後の事であった。

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