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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 45

それにポーランもミシェルも、他の3人も実に楽しそうな表情で食事をしている。それを自分の不用意な発言で台無しにしたくなかった。
「凄く美味ですよ。これなら何杯でもおかわり出来ますね」
太鼓持ちみたいな感想を言いながら、大和も夕食に集中する事にした。



夕食も終わり部屋に戻ってゆっくりしようかと思っていた大和だったが、
「大和。シャワー浴びに行こうぜ」
能天気にエドウィンが提案した。
「最近体洗ってないしよ。1人で浴びるのも寂しいから一緒に行こうぜ」
(……シャワーね)
男と行ってもつまらないし、どうせ一緒に浴びるならサリナの方がいい。
そんなことを考えてながらサリナを見た大和だったが、
「私は後で入るからいいわ。明日の準備しとかないとね」
サリナは挑発的な笑顔で言った。どうやら大和の考えている事など全てお見通しらしい。
「………分かったよ。行けばいいんでしょ」
「素直じゃないか。男の友情ってのはこうやって築いていくもんなんだぜ」
エドウィンが大和の首に自分の腕を絡ませながら言った。
それから約30分後、2人は屋敷の地下にあるシャワー室で仲良くシャワーを浴びていた。
「なぁ、大和」
大和の隣で頭から熱い湯を被っていたエドウィンが、
「1つ聞いてもいいか?」
珍しく真面目な顔で聞いてきた。
「何?」
「お前、ルカジマに来る前は一体なにやってたんだ?」
大和は黙っている。
「アーカート校長とティナさんの推薦で入学したのは知ってるけどよ。その前の、特にお前の昔の事とか全然聞いたことないよな。俺とかサリナはよく自分達の事を話してるのに」
「そうだった……かな?」
「そうだよ。それにお前の側にいる……レイさんだっけ?何でお前の事を“王”って呼ぶんだ?」
「……………それは……」
大和が表情が険しくなる。エドウィンがそれに気付き、
「あぁ、無理して言わなくてもいいぜ。少し気になっただけだからよ。…………けどさ、大和」
エドウィンがシャワーを止め、タオルで体を拭きながら言った。
「……何かあったら、いつでも俺に言えよ。……親友だろ」
それだけ言うと、服を身につけシャワー室を後にした。
「………エドウィン」
大和は自分の胸の内が熱くなっていくのに気がついた。これ程、熱くなったことは彼の人生で始めての経験である。
しかし同時に大和は苦悩した。
「……一体何て言えばいいんだ」
自分の過去。この世界とは別の世界からやってきた自分。アルフレドに伝わる伝説の王。伝説の王の証。胸にある痣。伝説の王、橘 大和。世界を救う救世主。
様々な記憶が大和の脳裏に蘇る。優しかった姉の渚。厳しかったけど思いやりのある母。そして、自分を苛めていたクラスメート達。

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