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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 44

その豪勢なディナーにも驚いたが、もっと驚いたのがその食事をする人間が6人しかいないことであった。
すなわち、この屋敷の主ポーランに娘のミシェル、そして客人の大和・エドウィン・サリナ・カルラである。
そしてこの時、カルラは既にテーブルに着席しており、腹をグーグー鳴らしながら食事の時間を今か今かと待ちわびていた。
「カルラさん、よっぽどお腹空いてたんですね」
「うるせぇ。この2日間何も食ってないんだから当たり前だろうが」
そんなことを話している間に、ポーランとミシェルがやってきた。
ポーランは巨大な長方形型テーブルの上座に座ると、
「待たせてしまったかな。いやぁ、何だか賑やかで嬉しいものだな。いつもは私とミシェルの2人だけで食事をするものだからな。やはり食事は人数が多いにかぎるよ」
顎のやぎひげを撫でながら笑顔で言った。サリナの隣に座ったミシェルも穏やかな笑みを浮かべている。
大和は改めて食堂を見渡した。アンティークな内装が施されたこの空間は、3つ星レストランのような豪華な広さと装飾を兼ね備えている。天井にはシャンデリアが吊り下がっており、テーブルの上には灯りのついたキャンドルがみんなを照らしていた。
「ではいただこう。皆、遠慮なく食べてくれたまえ」
赤ワインを飲みながらポーランが言った瞬間、カルラが真っ先に卓上の中央に置いてあった分厚いステーキに飛び付いた。
「……うめぇ!!やっぱり金持ちの食う飯は違うなぁ!!」
そんなことを言いながら、ステーキを平らげていく。
(……行儀悪いなぁ)
カルラを横目で見ながら、とりあえず大和も夕食にありつくことにした。
テーブルの反対側を見ると、エドウィンとサリナも舌鼓をうちながら食べ物を口に運んでいく。ミシェルは外見通り流石と言うべきか、お嬢様のように上品な仕草で食事をしている。
そんな3人を見ながら食事をする大和だったが、ふと気が付いてしまった。
(……他に食事をする人はいないのかな?)
ここにいる人物は客人である大和達とポーランにミシェルの合計6人である。他には誰もいない。
先程ポーランが言っていたが、いつもはポーランとミシェルの2人だけで食事をしているらしい。と言うことは、この屋敷には他に誰もいないのだろうか?いくら何でもそれはないだろう。こんなデカイ屋敷なら使用人やメイドが数十人いてもおかしくないし、それに屋敷の前にはちゃんと門番がいた。
(何で彼らと一緒に食事をとらないのかな?)
ポーランに聞いてみようかと思った大和だったがやめておいた。せっかくの楽しい夕食なのに、それに水を差すようなまねはしたくなかったからである。

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