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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 252

大和は魔女イリスと初めて会った時の事を思い出していた。
半分にも満たない魔力で大和を身動き1つ取ることの出来ない恐怖のどん底に叩き落とした魔女。
これは、その時の感覚によく似ていた。
やはり、と言うべきか。目の前の魔女も一筋縄ではいかないようだった。その華麗な微笑みの裏でとてつもない魔力を解き放ってくる。王国最強の魔女は伊達ではない。
大和は身動き1つ取ることが出来なかった。
もちろん大和本人は、すぐさま彼女に飛びかかりその豊満な肉体を思う存分蹂躙しようと意気込んでいた。
だが、それ以上に大和の生存本能が彼を全力で抑え込んでいたのである。

危険だ、この女に近づけば殺される。と
「どうしのかしら?そんなところに立ってないで、こちらに座ったら?」
アルテミスが笑顔を見せるが、大和は一歩も前に進めなかった。
優雅な風貌。華麗な声。魅惑の肉体。見た者の心を和ませる微笑み。にもかかわらず相手を震え上がらせるその恐怖。
だが不意に、その恐怖が瞬時にして跡形もなく消え去った。それと同時にアルテミスが満足気に口を開く。
「まずは合格…かしら。ゴメンなさい、試すつもりは………」
なかった、と言うのと同時に大和の体がカーペットの上に崩れ落ちた。
極度の緊張感から解放されたと同時に、全身から力が抜けてしまったのである。
慌ててアルテミスが駆け寄る。が、気を失っているだけと分かりホッと胸を撫で下ろした。この程度の魔力で死なれては困るし、何より個人的にも大きな損害となってしまうからだ。
「少し強すぎたかしら。だけど『坊や』が言ってた通り、期待できそうな子ね。楽しみだわ」
アルテミスは意味深な笑みを浮かべながらそう呟くと、気絶した大和をその細腕で軽々と担ぎ上げ奥の寝室へと運んでいった。



大和が目を覚ましたのは、それから約一時間後の事である。
そして目を覚ましてから数秒後、大和は至るところに違和感を感じていた。
(あれ、服は?)
今、彼は裸だった。文字通り何も着ていない。そして大きなベッドの上で横になっている。確かさっきの部屋にはベッドは置かれて無かった筈だが。
部屋の内装も変わっていた。薄暗いのは相変わらずだが、最初の部屋は応接間で、今の部屋は寝室と言った感じだ。
ガチャリ。その寝室のドアが突然開く。振り向くと、そこには一糸纏わぬ姿のアルテミスがいた。右手にはワインのボトル。左手にはグラスを携えている。
「あら、目が覚めのかしら?」
アルテミスが艶っぽい笑みを浮かべた。

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