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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 245

そこに現れたのは1人しかいない。独眼龍ヴェイン。言わずと知れた、今回の同盟の提案者である。
ヴェインが所定の座につき、いよいよ会議が始まった。
「皆様方に集まっていただいたのは他でもない。我がサンクキングダムとルカジマの同盟締結の件についてですが……」
「お待ちを!」
すかさずメインドが口を挟む。
「私は反対です。そもそも我らとルカジマが同盟して一体どんなメリットがあるのでしょう。ご存知の通り、ルカジマは領土を失い、今はメリツ修道院に厄介になってる流浪の軍。そんな勢力と同盟を結ぶ必要が果たしてあるのか、ぜひお聞かせ願いたい」
メインドがヴェインを真っ向から見据えながら言った。隣に座る文官派のロウガイは何も意見を言わなかったが、メインドと同意見なのはその表情から見てとれる。
「どうなのじゃ、ヴェインよ」
トースモア王がゆっくりと口を開いた。
「儂も考えは同じだ。アーカート殿、ティナ殿には申し訳ないがこの同盟が本当に必要なのか疑問に思う。納得いく理由を説明してくれないか?」
アーカートが息を呑む。ロウガイ、メインドといった文官達が同盟に反対していたのは知っていたが、まさか国王のトースモアまでもがこの同盟に消極的な事は、いささか落胆せざるをえない。
だが、質問に答える隻眼の男には一片の落胆の気配もなかった。
「端的に申し上げましょう。軍人である私の目から見た我が国の外情は、正直不安を抱えざるを得ません。承知の通り、魔王軍は同盟国アルフレドを呑み込み、四天王は軍事行動を活発化。我らが単独で挑もうにも、敵は余りにも強大かつ強力。既に、我が国の一部は奴等に制圧され、恐怖のあまり裏切る者も出始めております。おまけに他の勢力は、魔王・四天王を恐れて傍観もしくは我らに敵対するまさに四面楚歌の状態。これでは戦いになりませぬ」
淡々とヴェインが話を進める。すると、ロウガイがゆっくりと言葉を発した。
「オリビアン・シルファール王国や自由都市国家エリンネリーからは協力の文が届いておるが、彼らも期待出来んとおっしゃるのかえ?」
「はい、期待出来ません」
ヴェインが堂々と言った。
「何故?シルファール王国は西方大陸のほとんどを支配する強国。特に彼の国が抱えるペガサスナイトは精強にして敵無しと聞く。エリンネリーは世界中の金の流れを操る経済力を持ち、その金で雇う傭兵と装備は無敵と噂されるほど。何故期待出来ないと思われる?」

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