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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 229

贔屓目に見て1種族の中でだけなら全個体が仲良くやっていけるスペックを持つ種族もいるかもしれないが、異種族間での対立不在など、どう考えても各種族のスペックを超えてるんじゃないのか?
この地球のグランドデザインを描け、そして描こうとするものが、各種族間の争いを天上から見て嘆くだけだとしたら、闘争に関するデータを採集する目的で、対立がやまないような性能に各種族を設定してあるんじゃないかな?
いや次第に収束するようにしたつもりが、結果として設計ミスで収束不能になってるのか・・・・?
 
大和は昔見たHPの文章の一節を思い出していた。
「世界には、人間という生き物の性能を無視した高邁すぎる理想を掲げ、それを実現可能だとして鼓吹する人間がいる。例えば、恒久平和。同じ民族、同じ家族ですら争いは起きるのに、全人類が争わないなんて無理だと思わないのだろうか?ここまでなら只の妄言・騙しだが、そのための資金集めや活動参加を願うに至っては、ありもしない商品の販売契約を結んで金を払わせる詐欺師と同然だ。高邁な理想には確かに人間を高きに向かって走らせる力も確かにある。
あるが、それも実現性との整合が取れていればこそ許される話。『高邁すぎる』理想は、掲げる人間の意志がどれほど高潔なものであっても結果として詐欺と変わらないのだ。」
 
大和は初めてこの一文に接した時、素直に納得できた。自分が酷く虐められ続けていたからだ。世界平和が実現するくらいなら、それこそ犯罪や虐めは先に無くなっているだろう。少なくとも、日本やスウェーデンのような平和な国なら。
エデンは造物主、創造者なのだろう。だが結局出来た世界は僕がいた世界と同じ。いや種族が多い分事態が複雑化していて、もっと悪いのかもしれない。神など頼むに足らず。
 
「やはりな。そういう表情になったな。」
「えっ!?」
「エデン頼むに足らず。さしたる価値は無し。君の表情を見れば、結論は明白だ。」
何を根拠に。大和は声を出さずに反論しながらも、その心のどこかでは、ヴェインの指摘に少なからず同意はしていた。
神など頼むに足らず。というより、大和は基本的に神や仏などの存在を信じてはいなかったのである。
目に見えない何かを崇拝し、それで人生が変わるのならそれに越したことはない。だが、それはその人自身が人生を変えようとしたその結果変わったのであって、決して何かを崇拝したから変わったのでは無い、と大和は思っていた。

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