PiPi's World 投稿小説

気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 207
 209
の最後へ

気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 209

何時にも増して真剣な表情で、ペコペコと頭を下げながら頼み事をする大和に対し、
「……大和様。大和様達が外出なされた時から帰ってくるまでの間、この部屋にいた者で起きられていた方は1人もいらっしゃいませんでしたよ。皆さんお疲れの様で熟睡されてたようですし、おそらく気付かれる事は無いと思いますが」
魔法剣ガルドはいたって冷静だった。というより、自分のマスターであるこの若者が一体何を心配しているのか、全く分からないといった感じだ。
「何をそんなに気にしているのですか?」
「だって、もし今夜の事が隣の部屋で寝ている仲間達にバレたら、他のみんなは絶対へそを曲げるに決まっているじゃないか。ジェンもカスミも今メリツ修道院にいるレイも、モルティラニアとはあまり仲が良くないみたいだしさ」
彼女達の仲が悪い原因は、モルティラニアの大和に対する過剰なまでの性感的アプローチにあるのだが、モルティラニア本人は全くその事に気付いてはいなかった。何かある事に、自らの肉体(特に胸)を大和の腕や背中に押し付けてくる光景は、最早日常茶飯事なぐらいである。
そしてその度に、レイを始めとした仲間達がモルティラニアに突っ掛かるのも、また日常茶飯事であった。メリツ修道院にいる間、彼女達が大和をめぐって何回衝突したか、数えきれないくらいである。
大和本人の感想としては、顔も可愛く性格も積極的なモルティラニアとは仲良く付き合っていきたいのだが、仲間達の反応を照らし合わせて見ると、彼女の積極的過ぎる行動は、大和にとって嬉しいと同時に悩みの種でもあった。
「女性関係で悩まれるとは、大和様も随分と偉くなられたものですねぇ」
ガルドの言い方は、まるで包容力豊かな姉が弟の悪戯をからかうようなものだった。
大和は思わず顔をしかめた。対するガルドはくすくすと笑っている。魔法剣状態のため表情は分からないが、おそらくニヤニヤと笑みを浮かべているのだろう。
「まぁ、もし大和様が外出したことが他の皆さんにバレそうになった時は、上手くフォローしておきますよ。私達魔法剣は、マスターの不利益になるような行為は行わないようになっていますから」
ガルドが大和を安心させるように言った。
「助かるよ、ガルド」
大和が思わず礼を言うと、
「とんでもございません。お礼は後日でたっぷり払ってもらいますよ、大和様のカ・ラ・ダで」
と、ガルドが甘い声色で大和を誘惑するように答えた。
「言われなくても、そうするよ。ガルド」
大和はそう呟き、ドサッとベッドに横になった。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す