PiPi's World 投稿小説

気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 200
 202
の最後へ

気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 202

それから、ゆっくりと視線を上昇させていく。しなやかなボディーラインと上半身のみ覆い隠す胸当てに近いタイプの青銅の鎧。黄色い長髪のポニーテール。切れ長の瞳に艶やかな唇。右手には白銀に輝く槍が握られていた。
「モルティラニア?」
大和が女の名前をボソッと呟いた。
「ねぇ、大和君。今からどこか遊びにいかない?」
モルティラニアは、まだ起きたばかりで頭が回らない大和の耳元で、そう呟いた。
「………どこかって、どこ?」
「いいからいいから。こんなチャンス滅多に無いんだし。早く行こッ!!」
モルティラニアはそう言葉を発しながらまだ半分夢の世界にいる大和を無理やり抱き起すと、ゆっくりと部屋を出て、キョロキョロと視線を動かしながら周囲に誰もいない事を確認すると、早足で廊下を駆け抜け、その後まんまと城を抜け出したのであった。
城を出る前に必ず通過しなければならない城門では、モルティラニアが城の門番と何か話していたが、その会話の内容は大和には分からなかった。が、彼女が何か門番に手渡していたことから、それが賄賂であることは、想像するに難しくない。
城を出た後、大和とモルティラニアはしばらくの間大通りを歩いていたが、やがて脇道に入り、2人はある場所に到着した。
その場所には、普通の宿よりも少し小さめの建物がいくつか並んでいた。一応看板は出ていたが、まだ寝ぼけていた大和はうっかりそれを見落としてしまい、それゆえここが何処だか全く分からなかった。
「ここにしましょうか」
モルティラニアに促され、大和は赤いランプが入り口にかかっている建物に入った。薄暗いロビーを通り抜け階段をあがっていくと、二階に部屋があった。
部屋といってもベッドが真ん中に置かれているだけの、殺風景な部屋だった。
「大和君。これからどうする?2人でお風呂にする?それとも……セックスにする?」
モルティラニアのその言葉と同時に、大和はそこで初めて、ここがラブホテルの部屋の中であることに気付いた。
「モ、モルティラニア……どうしてこんなところに?」
「どうしてって……ラブホテルに来る理由って1つしかないじゃないの」
「い、いや……そうじゃなくて」
男と女がラブホテルですることなど、大和にも分かっている。問題はなぜ自分と彼女が二人だけでここにいるのか、ということだ。
「ねぇ、大和君………」
突如猫なで声を出し始めたモルティラニアが、大和の腕に自分の豊満な肉体を密着させながら、
「私とセックスしたくないの?私のこと、嫌いなの?」
と、瞳をうるうるさせながら言った。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す