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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 201

「橘 大和。年齢15歳。出身地不明。属性は雷。過去については不明な点が多いが、現在ルカジマ魔法学校に在学中。驚くことに、入学前の魔力測定では過去最高の400を記録。おまけに、ここに来る途中、バランで問題になっていた山賊の討伐までやっている。……大した人物だ」
「正義感溢れる若き天才。将来有望ね」
「それだけじゃないさ」
深い溜め息をつきながら、ヴェインは言った。
「もしかしたら、この橘 大和の存在こそが、世界を変えるための切り札となるかもしれないのだ」
それってどういう意味。と、疑問に思ったジャスティスがヴェインの顔を見て、そして言葉を失った。
「さぁ、開幕だ。明日、この独眼竜ヴェインが天下取りの序章が幕を開ける。アーカートやティナといった脇役など眼中にない。我が隻眼の眼光が捉えるは3人。魔王ハデス、覇王シヴァ。そして………伝説の王、橘 大和」
そう語るヴェインの表情は、まるで怜悧な刃物のように冷たいものであった。
そんなヴェインの様子を気にすることもなく、セトは沈黙を保ったまま、ただ窓の外を眺めていた。
無言のまま、感情の欠片も、気配さえも感じられないその様子は、まるで最初から存在しなかったもののように、静かに佇んでいた。



「……どうなってるの?」
小さい窓と鏡台とベッドが置いてあるこじんまりとした部屋。その部屋のベッドに腰掛けている大和は、なぜ自分がここにいるのか、理解出来なかった。
ここはフリッドリッチの城の近くにある小さい安宿である。本来なら、城の客室で仲間達と共に睡眠を貪っているはずの彼が、なぜこんな宿にいるのかといえば、
「大和君。ようやく2人っきりになれたわね。嬉しいわ」
この女、モルティラニアのせいであった。

約2時間前。夕食を終え、部屋に戻った大和達は、明日に備えて、就寝することにした。
部屋は2部屋。5人ずつ分かれ、片方に大和、アーカート、カルラ、ティナ、モルティラニアが入り、もう片方に残りの、ジェン、カスミ、セリス、シホ、ナタリーが泊まることとなった。
全員で軽いミーティングを済ませ、その後、ワインをみんなで5本程空けてから、大和達はようやく眠りについた。
別室のジェン達と別れ、ベッドに寝転がりながら、しばらくアーカートやカルラと雑談をしてるうちにうっかり寝入ってしまい、それから1時間ぐらい経過した時、
「……大和君……大和君」
スヤスヤと眠る大和の耳に、女性の声が飛び込んできた。
「………ぅ…ん?」
こんな時間に誰だ、と思いながら、ゆっくりとまぶたを開くと、最初に視界に移ったのは、引き締まった腰と黒いビキニパンツだった。

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