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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 189

「いえ、僕は全然疲れてませんけど……」
大和はそう答えるのだが、
「行きましょう」
アーサーはそれを無視し、城の奥に向かって歩き出す。仕方なく、大和はジェン・カスミと一緒に彼の後をついて行った。
コツコツと響く廊下を歩いて数分後、大和達は上の階に上がるための螺旋階段にたどり着いた。
「客室は2階となってます」
階段を登り、ドアが立ち並ぶ通路を進んでいく。その途中、
「皆さま方。先程の兵士達の無礼な振る舞い、大変申し訳ございません」
アーサーはその場に立ち止まると同時に、大和達に頭を下げてきた。
「やめてください、アーサーさん。あなたが謝ることないですよ」
「いえ、彼らの行為は目に余る。この場を借りて謝罪しなければ、私の気がすまない」
アーサーは依然として頭を上げようとはしなかった。
困り果てた大和は、キョロキョロと辺りを見回した。幸運な事に、この通路は普段から人通りが少ないらしく、大和達の他には誰も通ってはいなかった。
「もういいですよ。僕は全然気にしてないですから。ところで……」
大和はずっと気になっていた事をアーサーに尋ねてみた。
「彼らが僕達を恨む理由。アーサーさんは何か知ってるんじゃないですか?」
ようやく頭を上げたアーサーの端正な表情が一瞬にして曇った。あまり触れたくない話題だったのだろう。
彼の複雑な表情を見て、大和はなぜこのような質問をしたのかと、心の中で激しく後悔した。別にここでアーサーに聞かなくても、また別の機会に違う誰かにでも聞いてみれば済む事だった。
「すみません。どうやら無礼なのは僕の方ですね。変な質問をしてすみませんでした」
「いえ、大和殿が気になるのも分かります。しかし、それを私の口から申し上げる訳には……」
アーサーは大和から目を逸らした。大和もこれ以上問いただすのは無駄だと諦めかけた。
その時だった。
「やはり、アルフレドのクーデターが絡んでいるのだな?」
大和の背後でジッと成り行きを見守っていたカスミが、おもむろに口を開いた。
驚いた大和が振り返る。その視線は、
(何で君が知ってるんだ?)
と、無言で語っていた。彼女の横ではジェンも、やはり大和と同じような視線を、この巨乳忍者娘にぶつけている。
カスミはコホンと意味ありげに1つ咳払いをすると、ニヤリと笑いながら、
「忘れたか?私はくノ一だぞ。それぐらいの情報なら、言ってくれたらすぐにでも調達出来るさ」
自信満々の笑みでそう言った。

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