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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 18

「そして…」
アーカートは二つ目の手紙を持った。全員の視線が手紙に集まる。
「ゴートに行く途中、ペスタという小さな村がある。そこにいる男に渡してもらいたい。そして、その男と一緒にゴートまで行き、帰りはメリツまで連れて帰ってきて貰いたい」
これには全員が驚いた。まだ会ったこともない男と一緒に旅をし、おまけに連れて帰ってこいと言うのである。
「頼む」
アーカートが力強い口調で言った。
「正直、今のルカジマの状況はかなり深刻だ。この状況を打開するには、彼の力が必要なんだ」

「誰なんですか?アーカートさんがそこまで必要とする男って?」
大和が尋ねた。
「…………名前はカルラ。カルラ・バルカイザー。私の古い友人だよ」
「………カルラ・バルカイザー。そのカルラって人は、このルカジマの卒業生かなんかなんですか?」
「いや、違う。カルラは魔法は一切使用することは出来ない。しかし、魔法よりも遥かに凄まじい力を備えた男であることは確かだ」
「………魔法よりも遥かに凄まじい力」
「行けば……分かるよ。カルラは滅多にその力は使わない。いずれ見れると思うが……」
ここでアーカートは言葉を区切った。軽く息を整える。
「しかし、忘れないでほしい。カルラの本当の力を見た瞬間、君は四天王の本当の恐怖を知ることになるのだから」
「……それは、どういう意味ですか?」
「……さて、もう話しは終わりだ。君たちの出発は明朝。それでは頼んだぞ」
話は終わりと言わんばかりにアーカートが席を立ち、大和に2つの手紙を渡すと、そのまま部屋を出ようとした。ティナとエミリアが後に続く。
「ふぅ、こりゃあ緊張するぜ。何てったって、アーカート学園長直々の任務だぜ」
「本当よね。でも、なんで私達なのかな?」
「俺たちの事、かなり期待してるからじゃねぇの?」
「まさか〜。でも、もしそうだったらスゴいよね!」
アーカート達が部屋を出ていくと、エドウィンとサリナが早速話し始めた。
「ゴートか〜。ちょっとした旅行になりそうだな。早く帰って支度しようぜ」
「そうね。用意するものたくさんあるし……ん?どうしたの、大和」
「…………………」
サリナが先程から黙りこくっている大和に話しかけた。
「大和?どうした?便秘か?」
エドウィンが大和の顔の前で手を振りながら言った。
「………………」
しかし、大和は無言のままの状態。この時、彼はまったく違うことを考えていたのである。
(……何だろう?……何か引っ掛かる。そういえば、カルラって人の話をしてる時、アーカートさんの表情がおかしかったような。……2人の間に何か嫌な事でもあったのかな?)
後で聞いてみようかな、と大和が思ったその時だった。
「大和!!」
突然の絶叫が彼の鼓膜を刺激した。

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