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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 167

「逃げられたか……」
そう呟き悔しがる大和の耳に、
「ああああぁ……ああ…あああ……」
砦の外にまで聞こえてしまいそうな程の嬌声が飛び込んできた。
声の主はジュリアだった。部屋の隅で、赤い紐で縛られ四肢をあられもなく広げた大の字姿で、彼女は宙吊られていた。
紐はジュリアの腰を中心にして放射状に伸び、それぞれの先が壁や床に巻き付いていた。その縦糸の回りに、螺旋を描いて横糸が走り、ジュリアの四肢や胴体を何度も何度も縛り込んでいた。
まさに蜘蛛の巣だった。真っ赤な網の中に、真っ白な女体が縫い止められている。ほのかな蝋燭の灯りでぼんやりと輝くその姿は、表現出来ない艶かしさを放ってやまなかった。
「はっ、は……あッ、あああ…あーッ!!」
蜘蛛の巣にかかったジュリアが、不自由な肉体を精一杯もがかせて、天を仰いだ。首を振り、唾を飛ばす。四肢をもがかせて、汗を散らす。
どうやらこの蜘蛛の巣を形成している赤い紐には媚薬が塗り込まれているようだ。女体を巣に編み込み、胸と股に封を加え緊縛し、苛烈極まる快楽で徹底的に責め続ける。
「ジュリアさん!!」
大和が駆け寄り、美女を束縛する蜘蛛の巣をぶった切って行く。全ての縄を斬り終えた後、ジュリアが床にドサリと崩れ落ちた。
大和が駆け寄り、ジュリアを抱き起こす。
「ジュリアさん!ジュリアさん!」
「………あぁ、大和さん。なぜあなたがここに?」
「理由は後で話します。とにかく今はここを脱出しましょう」
ジュリアが全裸だったことを気にした大和は、近くに掛かってた深紅のマントを彼女の体に被せた。色からしてサドクインの物だと思われるが、今はそんなことどうでもいい。
大和がジュリアを担ぎ上げた。と、その時、
「大和君、大丈夫!?」
モルティラニアが部屋に飛び込んできた。
「モルティラニア。みんなは?」
「順調よ。ほとんどの賊は逃げ始めたわ。逃げずに戦ってるのが少しいるけど、それも時間の問題ね」
「そう、よかった……」
大和がホッと息をついた。
「でも、凄いよね。大和君が考えた作戦全部成功したじゃん。君って結構頭いいんだね」
「そんなことないよ。相手が僕らを見くびっていたから、勝てたようなものだからさ。偶然だよ」
大和が小さい笑みを浮かべながら答える。しかし、次の瞬間には真面目な表情に変わり、
「それより、モルティラニア。1つ頼みがあるんだ」
「何、あらたまって?」
「ここにくる途中、小部屋があっただろう?そこにいた子供達を全員助けて欲しいんだ」
「小部屋ってあの乱交部屋のこと?なんでまた……」

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