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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 163

一方、前門のレグナス後門のモルティラニアと見事挟み撃ちされた盗賊達はというと、
「こうなったらヤケだ。どうせ死ぬのなら、コイツラも道連れにしてやるぜ!」
自暴自棄になった盗賊の1人が懐から爆弾を取り出した。しかも、バランの時よりも一回り大きいサイズだ。
レグナス、モルティラニア、そして他の盗賊達が一斉に驚愕する。
「おい、やめろ!」
「馬鹿な真似はやめろって!」
仲間の盗賊達が彼を止めようとするが、爆弾を持った盗賊はすでに導火線に火をつけてしまっていた。
「伏せろ!!」
レグナスが叫ぶ。
その瞬間、凄まじい轟音を響かせながら、爆弾が爆発した。



左曲輪で奮戦するジェン達、中央曲輪で敵を抑えるアーカート、カルラ。右曲輪を攻めるティナ。そして多くの盗賊達が、その轟音に一斉に度肝を抜かれた。
砦内のサドクイン、そして彼女と戦う大和でさえ、思わず頭を引っ込めるほどであった。
すぐに大和を凝視する。
「アンタの仕業なの?」
「僕じゃないよ。ても、僕の仲間かもしれないなぁ……」
「小賢しい真似を!!」
サドクインの表情が鬼のように変貌する。
「可愛い坊やだからペットにして飼ってあげようかと思ってたけど、もう限界。首だけになってあの世で後悔しな!!」
サドクインが、再び大和に襲いかかった。力もスピードも先程の倍以上はある。その攻めは苛烈で、大和は飛んでくる鞭を防ぐだけで精一杯だった。
「くそッ、このままじゃあ……」
どれ程の時間が過ぎただろうか、すでに大和は肩で息をしていた。ガルドを握る握力も、攻撃を防ぐ度に、徐々に低下していく。
2人の戦いは、サドクインの方が一方的に有利だった。大和は彼女の攻撃から身を守るばかりで一回も攻めていない。
一方のサドクインは、大和を容赦なく攻めている。この差は大きい。
そして、ついに大和の防御が崩れてしまった。
幾度となく攻撃を防いできた大和だったが、焦りと疲労のせいか、ついに体勢を崩してしまったのである。
サドクインの瞳がキラリと光った。
「さようなら、坊や」
空気を切り裂きながら、赤く光る鞭が大和の体に食い込まれる。
大和は刹那の声を洩らして、痛みに体を震わせた。
「本当に頭にくるわ。男の子のくせに私に逆らうなんて。でも、やっぱり若くて綺麗な男の子を痛ぶるのは楽しいわ」
サドクインは八つ当たりをするように、憎しみを込めながら鞭を振り下ろす。
「痛い?そうでしょうね。でも、大丈夫よ。すぐに傷口が炎に包まれてやがて全身に燃え広がり、最後はあなたの体を熱く優しく地獄に連れてってくれるは…ず………え?」
サドクインの瞳が見開かれる。同時に大和も奇妙な違和感を感じていた。

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