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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 155

「許せないな。女を売り物のように扱うなど、人間として断じて許される行為ではない。絶対に成敗してくれる!!」
「そいつ、男も調教してるらしいぜ」
「そんなことはどうでもいい!!何とかしてジュリアを救出しなければ………」
悔しそうにティナが呟いたその時だった。
「遅くなってすまない」
急に会議室の扉が開き、熊のようにデカイ図体のレグナスが現れた。彼の手には丸まった地図が握られている。
「サドクインのアジトの地図だ。捕虜を締め上げて書かせた代物だぞ」
テーブルに地図を広げながらレグナスが言う。
場所はバランの南。急な山の山腹に造られている。古い時代に造られ、すでに破棄された砦をサドクインが手を加えたらしい。
この辺りの地形は複雑である。砦の両脇は深い峡谷となっており、峡谷を形成する両脇の山が、砦を覆うようにそびえ立っている。
また、サドクインがいるとされる本丸の背後は岩壁となっており、背後からの侵略は不可能である。つまり、砦には前方から攻めるしかない。
正面から攻める場合、最初の関門が下段曲輪である。
下段曲輪は右曲輪と左曲輪の2つからなり、それぞれが櫛状に突き出している。緩やかな斜面は右曲輪と左曲輪の間にあるため、そこを攻め上がろうとすると、両脇から挟み撃ちされる。
そして、下段曲輪を突破しても次の関門が待ち構えている。中央曲輪である。
下段曲輪と中央曲輪を結ぶ道はかなり狭い。人1人しか通れない程の狭さである。
そんな通路なのだから、当然守る方は楽だ。おまけに中央曲輪には通路に転がすための丸い岩が備えられていた。突破されそうになったら、上から岩を転がせばいい。
その中央曲輪の上が本丸である。ここに捕虜を入れておく牢屋、そして調教部屋が置かれているらしい。



「………まさに難攻不落ってやつですね」
大和が呟いた。他のメンバーの顔を見ても暗い表情ばかりである。
みんなが頭を寄せ合いながら思案するがいい策は浮かんでこない。
「どうだ、何かいい策はないか?」
砦の地図を見ながら、ティナがみんなに聞いた。そんななか、
「少しいいですか?」
大和が手を挙げながら口を開いた。
「この地図だと、敵が最も兵を集中させるのが、この下段曲輪ですよね………」
大和は下段曲輪を指差して言った。
「で、敵が一番油断する場所、つまり敵が攻められる心配がないと思っている場所は、本丸の背後の絶壁ですよね?」
「それがどうした?」
「カスミ、もう少しだけ話させてよ。つまり、それらを考慮すると……」
と、大和が次々と提案していく。

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