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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 152

(外で何かとんでもない事が起こっているに違いない。……僕も行こう)
そう考えた大和は、魔法剣状態のガルドを持ち、部屋を出た。



旅館の外に出た大和は、我が目を疑った。
「な、何だよ。これ………」
燃える屋敷。人が人を殴る音。飛び散る血飛沫。飛び交う罵声。悲鳴をあげながら逃げ惑う住民達。
バランの町は地獄絵図となっていた。
「どうやら賊のようですね」
ガルドが冷静に状況を把握する。
「ひょっとして、風呂の前にレグナスさんが話していた賊なのかな?」
「さあ、何かしら関係があるかもしれませんが、とにかく今は、一刻も早くバランの人々を救出するのが先決かと思います」
その時だった。
「死ねやー!!!」
賊の1人が剣を右手に大和に突進してきた。
「大和様!」「分かってるよ!」
大和はその剣をいとも簡単にかわし、
「遅いよ」
と、答えた。それと同時に、大和はガルドを鞘から抜き、賊の右手を肘から切断する。
「うぎゃああーー!!」
賊が悲鳴をあげながら地面をのたうち回る。
そのままトドメを刺そうかと思った大和だったが、またしても火の粉が降りかかってきた。
「てめえーー!!」
仲間を切られた事に激昂した賊が3人、大和に襲いかかってきたからだ。
しかし、その3人は大和の目の前で誰かに攻撃を食らい、白目を剥いて失神した。
「無事か、大和君」
助けてくれたのは、アーカート、カルラ、ティナの3人だった。
「あ、ありがとうございます」
「固いこと言ってんじゃねーよ。それより、大変な騒ぎになってんな」
カルラがポキポキと関節を鳴らしながら言った。
「盗賊団だろうか?どれくらいだと思う?」
「そうだなぁ。………ざっと100人。ひょっとすると、もっといるかもしれないぜ」
「そんなにたくさん賊がいるのなら、もっと以前から姿が確認されてもおかしくないと思うが……」
と、ティナは冷静に言う。
と、その時だった。再びあの爆発音が町中に鳴り響いたのである。
「行ってみよう!」
大和が先頭を駆け、アーカート、カルラ、ティナが後に続く。
爆発音がしたのは、すぐ近くの広場であった。先程の爆弾の影響だろうか、広場の中心では巨大な炎が燃え盛っており、その炎を背に1人の大男が、彼を取り囲む賊共を相手に大暴れしている。
その大男に大和は見覚えがあった。
「レグナスさん?」
大和が叫んだ。
レグナスは剣をブンブンと振り回しながら、盗賊相手に奮戦していた。彼が剣を振るう度に、賊がまた1人紙切れのように吹っ飛んでいく。既にレグナスの周りには死体の山が出来上がっていた。

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