PiPi's World 投稿小説

気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 14
 16
の最後へ

気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 16

「お、おのれ……」
男が鼻を押さえながら、よろよろと立ち上がった。押さえている手の隙間から血がボタボタと流れている。
「反省の色を微塵も見せないばかりか、私の鼻を折るとは……」
男は後ろを振り返ると、先程まで自分が食事をしていた長テーブルを両手で掴んだ。すると、
「ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
力強い雄叫びと共に、50sは軽くあるであろう長テーブルが、グググッと持ち上がっていった。
「ゲゲッ!!」
男の怒りの逆襲に、思わず二・三歩程後ろに下がる大和達。
(と、とりあえず、ジェン達に謝ってもらうしか…)
大和がそう思ってジェンに声をかけようとした瞬間、
「叩き潰してくれるわ!!」
男が頭上に構えたテーブルを思いっきり投げつけてきた。
「うわっ!」
咄嗟にしゃがみこむ大和達の頭上を通過し、テーブルは、食堂の床を思わず耳を塞いでしまうぐらいの大音響をたてながら転がっていった。
「キャアーー!!」
周りの客から悲鳴があがる。大和がチラッと見た限りでは、どうやら怪我人はいないようだ。
悲鳴が食堂中に響き渡る中、
「何するんだ、オッサン!」
ジェンが間髪入れず、男に飛びかかった。
気が付くとカスミやセリス、あまり過去の戦闘には参加していなかったシホ、そしてモルティラニアまでもが男に飛びかかっていた。
そしてレイも妊娠中であるにも関わらず男に飛びかかって、その手に持った椅子で男に殴りかかる………と思いきや、
「王、ここは彼女達に任せて、ここから逃げましょう!」
大和に耳打ちすると、彼の腕を掴んで食堂から連れ出そうとした。その後ろを、エドウィンとサリナがピッタリとついてくる。
後ろから男の悲痛な悲鳴が聞こえてくるが、ここはあえて振り向かないことにする。振り向いたら、見たことを生涯後悔しそうな光景が見える気がしたからである。
そうして、逃げるように食堂から出たところでエドウィンが大和に小声で言った。
「なぁ大和……。お前と一緒に来た連中って…変な奴ばっかりだよな」
「…………………」
大和は返事をしなかった。どう答えればいいのか、分からなかったからである。
最後に、大和は食堂をチラッと振り向いた。
「………………」
しかし、すぐに前を向く。
(……やっぱり見なきゃよかった)
大和は激しく後悔した。そして、エドウィンに向かって一言。
「うん、そうだね」



その後、レイ・エドウィン・サリナと適当に談笑したりして時間を潰した大和は、途中レイと別れると、3人でルカジマ臨時学園長を勤めるアーカートが待つ臨時学園長室へと向かった。
「入りたまえ」
ノックをするとアーカートの声が聞こえた。失礼します、と言って部屋の中に入る。
「あぁ、君たちか。待っていたぞ。とりあえず座りたまえ」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す