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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 15

「食べ物を粗末にするとは、君達は一体どんな教育を…」
グチャッ!
後ろを向き説教を始める男性だったが、飛んできたのは謝罪の言葉ではなく白い生卵だった。
「チッ、外したか!」直後、悔しがる女の声がした。
ちなみに、これを投げたのはカスミであった。もちろん彼女は男性に向かって投げたわけではない。狙いはあくまでモルティラニアであった事は間違いない。
だが、そんなことは男性には関係ない。
「こ、この小娘共……」
堪忍袋の緒が切れる、怒髪天を衝く、とはまさにこのことである。
大和達の目の前では、今まさに中年男性の髪の毛がプルプル震えながら逆立っていた。怒髪天を衝くをリアルで拝めるとは思ってもいなかった大和であった。
「あの、その、えーと……」
必死に謝罪の言葉を考える大和。しかし、本来謝罪の言葉を考えねばならない一部の女性陣はというと男性の存在に全く気づいている様子はない。
手当たり次第に物を投げ続けるジェンとカスミ、そして、それらをキャアと明るい悲鳴を叫びながら避けつづけるモルティラニア。端から見ると、実に楽しそうな光景である。
モルティラニアの後ろで阿修羅の形相をした男性がいなかったらの話であるが…。
「き、きさまら…。もう許さんぞ!」
その中年男性は、そう叫ぶやいなやモルティラニアの背中に飛びかかり、彼女をうつ伏せの状態に押し倒した。
「キャッ!!ちょっと何すんのよ!!」
「うるさい!この常識知らずの小娘が!」
男性はジタバタと暴れるモルティラニアを仰向けの状態にさせると、彼女の右頬を思いっきりひっぱたいた。
パシーン!
綺麗な音が食堂中に響き渡る。
「痛ッ!!」
「まだまだ、もういっぱつ……」
今度は左頬を叩こうとして腕を高々と振り上げた男性だったが、
ゴキッ!
鈍い音がしたかと思ったらモルティラニアに馬乗りになっていた男性が吹っ飛んだ。
「いきなり女の子の顔を叩くなんて最低よ」
そう言いながら、仁王立ちしているのはジェンであった。彼女は男性が腕を上げたと直後、瞬時に近づき、男性の顔面を蹴り上げたのである。
「あの、ジェン?」
大和がおそるおそる話しかける。そろそろ周りの一般の人達からの野次馬感覚の視線が痛い。あと、さすがにここで喧嘩するのはまずいのではないだろうか。
(そもそもこの人が怒っている原因は、君が投げつけたプリンなんだよ…)
「ほらほら!喧嘩するんなら私が相手するから。かかってきなさいよ」
そんな大和の心境をジェンはあっさりと無視。気が付けば、レイとカスミ、セリス、そしてシホまでも立ち上がっている。
相変わらず唖然としているのはエドウィンとサリナの2人だけであった。

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