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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 150

アーカートの誘いを一蹴。腰にタオルを巻いて出ていこうとしたカルラだったが、
「では儂が話をさせてもらおうかな?悪魔の腕を持つ男、カルラ・バルカイザー君」
カルラの足がピタッと止まる。アーカートも驚きを隠せない。
「オッサン。何でそれを?」
「フッ、我がサンクキングダムの諜報機関を甘く見ないでもらいたいものだな。ゴートでの一件は、既に調査済みだぞ」
レグナスが薄笑いを浮かべながら酒を飲み干す。
「四天王の侵攻。君と氷帝ブリガンディ、橘 大和と剣神エルザトの死闘。そして、守護神マタと太陽の紋章」
カルラの眉がピクッと動いた。
(………俺とブリガンディの戦いだけじゃなく、あの伝説の王の守護神を名乗ったマタも調査したってか?)
「………へー、よく知ってんな?」
「我が殿は早耳だからな。それに……」
レグナスは頭に乗せていたタオルを温泉に浸かし、再び頭上に置いた。
「君がルカジマで起こした事件も知っているぞ」
カルラとアーカートの表情が固まった。2人の反応を見ながらレグナスは口を開く。
「あの事件はルカジマ史上最悪の事件と言われたぐらいだからな。調査は簡単だったよ。確か被害者の名は……」
その時、レグナスを凄まじい殺気が襲いかかった。木々がざわめき、温泉の表面がゆっくりと静かに波立つ。
うっすらと笑みを浮かべるカルラ。その表情は氷のように冷たく、まるで冷酷非道な悪魔を彷彿させる。
「失礼。余計なことだったな」
あっさりとレグナスが謝罪する。
「……ケッ、余計な事に首突っ込んでると、そのうち足元すくわれんぜ?」
「君の言う余計な事が、一体何を指すのかよく分からんが………まぁ、確かに儂も殿も他国の情勢には随分と敏感だからな。自分でも気付かないうちに介入してしまっていることも、よくあるのだよ。例えば……」
「例えば、ルカジマの事とかな」
カルラがレグナスの後を受ける。
「ヴェインが何故この段階でルカジマとの同盟を決断したのか、理由を教えてくれねぇか?」
レグナスの表情が一変する。一つ一つ言葉を慎重に選んでいくように、彼は口を開いた。
「……それはお主に教えることではない。それに忘れてもらっては困るが、殿が招待なされたのはアーカート殿とティナ殿、それにあの橘 大和とかいう少年の3人だけなのだからな。そなたを含む残りの者達は部外者だと言うことを忘れないで貰いたい」
「そこが分かんないんだよな。何でチビスケまで呼び出したんだ?」
「儂は返答はしないぞ。聞きたければ、殿に直接御尋ねすればよろしかろう」
そして、レグナスは杯を再び空にすると、それを温泉の中央に放った。

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