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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 138

「部屋だが、二人部屋を4つ、三人部屋を1つにしておいた。どこがいいかな?部屋はどれも一級なのだが」
一級という単語を聞いてますます盛り上がりを見せる一同であった。
「私、ベッドがふかふかな部屋がいい」
「俺は月見酒が出来る部屋」
「私はやり残した仕事があるので静かな部屋にしておこう」
「私は賑やかな部屋ね。ロビーに近いところがいいかな」
「私は精神統一が出来る静かな部屋だ」
「私はナタリーと一緒の部屋ね」
「え………えっと、私はセリスと一緒で、その、読書が出来るならどこでもいいです」
「じゃあ僕は………」


などと、全員が勝手な希望を次々と矢継ぎ早に言っていく。この条件をすべて満たすホテルは存在しないと思われるくらいだ。さしずめ、幹事を勤める阿修羅将軍殿も困惑するかと思いきや、
「分かりました」
と、簡単に言い放ち、それぞれ鍵を手渡していく。
部屋割りは次のようになった。


301号室、大和、レグナス、魔法剣ガルド。
302号室、アーカート、カルラ。
303号室、ジェン、モルティラニア。
304号室、カスミ、シホ。
305号室、セリス、ティナ、ナタリー。
である。
「早く荷物を置いて、温泉に入りましょう」
大和はそう言いながら荷物を担いで自分の部屋に向かった。階段を上りながらも、大和は手すりに彫られた龍や妖精、踊り場に飾られた奇妙な形の壺などの珍しい物を見るのに夢中だった。
みんなの部屋が並ぶ三階廊下で、
「すまんな、少年。儂みたいなむさ苦しいのと同室で」
レグナスが申し訳なさそうに頭を掻きながら言った。
「いえ、そんな、僕こそ光栄ですよ。レグナスさんのような方と同室出来るなんて」
「ハッハッハ、君はお世辞がうまいな。そう言われると儂も嬉しいよ」
豪快な笑い声を廊下中に響き渡せながら、部屋に入るレグナス。大和も後に続いて中に入った。
中に入ると、大和はさらに驚いた。
三十畳はあるだろうか、部屋はオリエンタル調のカーペットが敷き詰められ、センスのよい家具類が置かれていた。あまり目の肥えていない大和にも、一目で高価だとわかる品ばかりだ。部屋の奥はバルコニーとなっており、宿の裏に広がっている大きな湖を展望出来るようになっていた。
「この裏は湖だったんですね」
「ああ。ルーブル湖といってな。水泳やボート、釣りなどを楽しむことが出来て、この町では温泉と並ぶ憩いの場として大変人気の場所なのだよ」
「レグナスさんは以前来たことがあるんですか?」
荷物を置きながら大和が尋ねる。

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