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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 135

あの阿修羅将軍と呼ばれ怖れられたレグナスの殺気を無視出来る者など、この世界にそう何人もいないだろう。だが、そのうちの1人が目の前におり、しかもそれが自分の親友だということに、アーカートは複雑な心境だった。
「カルラ。あまり無茶な真似はしないでくれ。正直寿命が縮んだよ」
「あ?お前あんなオッサンにびびってんのかよ。ったく、先が思いやられるぜ」
「な、お前………」
今お前が睨まれたのはあの阿修羅将軍だぞ、と言いかけたアーカートだったが、
「んでよ。俺も1つ気になってたんだが……」
急にカルラが真面目な表情で話しかけてきた。
「何でチビスケを連れてきたんだ?」
カルラもレグナスと同じように、大和の事が気になっていたらしい。
アーカートがチラッと後方の大和を見る。大和はカスミやセリスといった仲間たちと一緒に賑やかに談笑していた。
「先程私がレグナス殿にいった理由も、確かに1つの真実には違いない。大和君は育て方次第で勇者にも凡人にもなりうる逸材、いわば未完の大器だ。その為にも、彼には色んな文化を見学し、そして学習して欲しいと思っている」
「ふーん。で、他には?」
「それは………すまん、今は言えない。だが、お前にもいずれ話す機会があるかもしれん。それまで保留ということにしてくれ」
明らかにお茶を濁すような言い方だった。
「なんだよ、お預けかよ」
「そう言うな。私にも考えがあるからな」
そう言うと、アーカートは視線を上空に広がる空に向けて、
「見ろ、雲1つ無い良い天気だ。今日は暑くなるぞ」
と、言って、軽く背伸びをする。
そんなアーカートをカルラは呆れた様子で眺めているのであった。



そして、その日の夜。
夜の旅は危険と言うことで、旅の初日を終えた大和達一行は、道端に建てられていた小さな廃屋で野宿することになった。
月明かりが照らすなか、廃屋の前で、大和たちは焚き火を焚いていた。廃屋は本当に小さく、中で眠るのは女性陣だけとした。
焚き火も、暖をとるためというよりも、明かり取りのためといったほうがいい。
見上げれば、満点の星空である。
ジェンとモルティラニアは、廃屋の中で既に寝ている。
薪をくべるレグナスに、大和が言った。
「レグナスさん。サンクキングダムって、どんなところなんですか?」
「ん、そうだな。簡単に言うなら、豊かな国力や強力な軍隊、優れた機械技術、そして様々な文化が結合する大国と言ったところか」

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