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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 121

「で、大和君。学校の方はどうなの?」
「うん、すごく楽しいよ。まだ基礎知識過程のところまでしか習ってないけどね。ラティアは魔法を習ったりしないの?」
「うん、一度習ったんだけどね、魔法の四大元素のところで分かんなくなっちゃって、それっきり………」
「………それ、魔法教科書の最初の方だよ」
魔法の四大元素とは地水火風の4属性の事で、ルカジマの魔法使いが学ぶ最初の基礎過程であり、最も簡単な項目でもあった。
「あ。今、心のなかで私のこと馬鹿にしたでしょ?」
ラティアが横目で大和を睨み付けてきた。
意外に迫力ある殺気がこもったその視線に、大和は思わずたじろいでしまった。
「そ、そんなことないよ」
「ふん、どうだか」
王女の機嫌はますます斜めになっていく。
「ほ、本当だって………」
と、大和はため息まじりに言いながら、
「……もしよかったら、僕が教えてあげようか?一緒に勉強したほうが何かとはかどるだろうし」
と、機嫌を直すため、試しにラティアを勉強に誘ってみた。すると、
「………本当?」
ラティアの視線が若干柔らかくなり、可憐な美少女の瞳に早変わりした。
その視線に大和は動揺しながらも、
「本当。もし僕だけじゃ不安なら、同級生のエドウィンとサリナもいるし、僕の仲間で学校の先輩でもあるセリスも、きっと協力してくれるよ」
ちょうど近くで彼らの話を聞いていたセリスは、自分の名前が出たことに思わずドキッとしてしまい、そのひょうしに足下に落ちていた枯れ枝を踏んづけてしまった。

パキッ………

大和とラティアが音のした方を振り向く。
(ヤバ………!?)
セリスが心の中で悔やむのと、
「誰………?」
大和が草むらに向かって声をあげたのが、ほぼ同時だった。
(………まいったなぁ)
セリスはため息をつきながら2人の様子をチラッと覗いてみると、案の定、こちらに向けて視線を飛ばしている。
(………どうしたものかしら)
セリスは頭をポリポリとかきながら、大和とラティアの2人が納得するような言い訳を考えねばならず、またなぜカルラやモルティラニアと一緒に帰らなかったのかと今さらながら後悔するのであった。
後悔先にたたずである。



数時間後、メリツ修道院。
修道院内部の会議室に5人の男女が集まっていた。全員が丸いテーブルに着席しており、緊迫した空気が部屋中に漂っている。

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