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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 13

大和が笑顔で後ろを振り向く。そこには魔法学校で大和と同級生の2人。エドウィンとサリナの姿があった。
「おはよう。エドウィン、サリナ」
「知ってるか、大和。俺達がアーカート臨時学園長に呼ばれた理由?」
エドウィンが大和の隣の席に座りながら言った。その隣にサリナが座る。
「噂だと、どこかの町に旅に行かされるらしいぜ」
「旅?」
思わず大和が聞き返した。
「ゴートって町らしい。ここメリツから10日程歩いた所にある中規模な町だとさ」
エドウィンがパンを口に放り込みながら言った。豪快な食べ方である。
「僕達3人だけ?」
大和が不安げな声で言った。この世界に来てからはレイやジェンといった心強い仲間達がいつも一緒だったので、彼女達と一時的にせよ別れるのは心細いのである。
「それが、そうでもないらしいのよ」
エドウィンの口の中が一杯のため、代わりにサリナが答えた。こちらは上品な食べ方である。
「ゴートに行く途中にあるペスタっていう村で、1人増えるらしいのよ」
「増えるって誰が?」
「詳しくは知らないわ。アーカート臨時学園長の昔の知り合いってぐらいしか聞かされてないの」
モグモグと朝食を食べながらサリナが言った。
気がつくと、いつの間にかエドウィンとサリナの言葉に仲間達全員が注目していた。
「王様、大丈夫?」
ジェンが言った。
「何が?」
「一緒についていかなくても平気かって意味だ」
ジェンの代わりにカスミが答えた。
「アーカートに頼めば、護衛という名目で同行させてくれるかもしれない。お前達3人では危ないだろう」
「それに、ゴートの町は危険ですからね」
シホが口を開いた。
「あの町は、現在四天王領に最も近い町と言われています。ここ数十年、四天王は全く動きを見せてはいませんが、間者ぐらいは送り込んでいるでしょう。用心するに越したことはないと思いますよ」
みんなが大和の事を心配してくれている。それが大和にとっては、本当に嬉しかった。しかし…、
「嬉しいけど、今回はついてこなくても大丈夫だよ」
大和はみんなの様子を一人一人確かめながら言った。
「別に危険な所にいくわけじゃないし、みんなに迷惑はかけたくない。それに、途中でアーカートさんの知り合いが増えるっていうじゃないか。全然心配ないよ」
「それに私も一緒ですしね」
唐突に、魔法剣状態のガルドが口を開いた。
レイやジェン達が、それぞれ違う表情を見せ始めた。複雑な表情を見せるものもいれば、大和をジッと見つめるものもいる。しかし、ただ一つ共通しているのは、全員が大和の身を心配していることだった。

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