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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 114

「間違いない。ヴェインは狡猾な野心溢れる男だと聞いたことがある。デュランのクーデターでアルフレドが崩壊した後、サンクキングダム内部にも反乱を企てた武将が何人かいたんだが、知ってるか?」
「いや………初めて聞いた」
「そうか………とにかくその反乱を鎮圧したのが、当時20歳だったヴェインなんだが、そのやり方は生半可な物じゃなかった………」



モンブールの反乱。
サンクキングダム重臣の1人、モンブールが他2名の重臣と共に王国に反旗を翻した事件である。
モンブールは同盟国アルフレドの崩壊という王国全土が混乱の渦に巻き込まれた時期を狙って挙兵。同じく王国に不満を持っていた重臣達と共謀、一気にサンクキングダム首都へと進軍を開始した。
彼らが治めていた領土は首都から比較的近い場所だったので、彼の反乱は王国の混乱をさらに激化させるものとなった。また、モンブールもそれを見越しての反乱だったと思われている。
王国が混乱するなか、モンブール討伐の任務を自ら買って出たのが、トースモア王の長男のヴェインであった。
ヴェインは既に2万をこえていたモンブール軍に僅か5千の兵で出撃。その兵力差の前に勝敗は歴然と誰もが思っていた。
ところがいざ開戦すると、サンクキングダム軍は圧倒的勝利をおさめてしまった。
モンブール軍が兵力に物を言わせた全く統率の取れない烏合の衆だったというのも勝因の1つであるが、最大の勝因は指揮官であるヴェインの巧みな用兵術にあったといえよう。
モンブール軍は敗北。結局反乱は大失敗に終わったわけだが、彼、独眼竜ヴェインの名を有名にしたのはその事後処理であった。
ヴェインは勝利をおさめるやいなや怒涛の勢いでモンブールが逃げ込んだ城に進軍。総攻撃をかけた。
ここで彼は全兵士に撫で斬りを命じたのである。
見せしめとしての意味合いが込められていたのだが、哀れにも反乱の首謀者モンブールをはじめ、その妻やまだ幼い娘、そして城兵全員に限らず馬から犬にいたるまで、ことごとく殺されたのである。
自業自得と言ってしまえばそれまでなのだが、このヴェインの制裁に他の反乱者達は一斉に震え上がってしまった。

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