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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 113

「仮にお前のやり方でルカジマを取り戻したとしようか。その後はどうするつもりだ?」
「………………」
「ルカジマを取り戻せば次は当然アルフレド領土の奪還だ。当然だろうな。ルカジマを取り戻して侵攻を終わりにしようものなら、アルフレド再興を目指して戦った連中が反旗を翻すに決まってる。そうしないためには、お前は嫌でも魔王軍が統治する旧アルフレド領土に攻め込まなければならない。分かるか、この意味が?」
「………魔王軍との全面戦争に発展する」
「それだけじゃない。おそらくお前達と戦うのはデュラン率いる新アルフレド軍だ。クーデターを起こしたデュラン率いる新アルフレド軍と伝説の王率いる旧アルフレド軍。つまりアルフレド軍同士の戦いになるわけだ。本当の敵、魔王軍は無傷のままの状態でな。そうなった場合、十中八九お前の負けだ」
「……………」
ここでカルラは一息ついた。アーカートは先程から黙ったままである。
「まぁ、俺がいったようになるという確信はないが、実際にそうなる確率は高い。大体、あのチビスケをお前がどこまで操ることが出来るか………」
「私ではすぐに見抜かれてしまうか?」
ここにきて、アーカートがようやく口を開いた。
「お前の言う通りだ。実際、私も同じ事を考えていたよ。確かに、伝説の王を使ってルカジマを奪還するにはリスクが高い。それに……」
「それに………なんだよ?」
「彼、大和君の成長は著しい。時が経てば、いずれは私を越える逸材となるだろうな」
アーカートの表情は何だか嬉しそうだった。
「アーカート。少しアイツの事を買いかぶり過ぎていないか?」
「そうかな?決してあり得ない事では無いと思うが。………それより、カルラ」
アーカートがズイッと身を乗り出してきた。
「君の力を借りたい理由なのだが、ルカジマを奪還ためだけではない。もう1つ理由があるのだ」
「なんだ?」
「君たちがゴートに行っている間に、ここメリツ修道院にある国から使者がやってきた」
「どこからだ?」
「………サンクキングダム。数年前までアルフレドと同盟を組んでいた大国だ」
カルラの表情が険しくなる。
「サンクキングダムだと。あの国がお前に何のようだ?それともロジモイの方か?」
「しいていえば両方だ。私には魔王軍に屈せずメリツまで逃げてきた事に関する祝辞。ロジモイ氏には多額の寄付金を贈ってきた。しかも用件はそれだけ。使者には一泊させた後、丁重に帰したがな」
「使者の名前は?」
「わからん。一応現国王のトースモア王の側近だと聞いたが」
「トースモアは病気のため、最近めったに表舞台に現れない。使者を出したのはおそらく……」
「トースモア王の長男で次代国王第一候補、独眼竜ヴェインか」

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