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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達〜第2章〜 11

一応彼女の槍はどこか違う所に保管されてるのか、病室の中には見当たらなかったが、例え素手でも暴れることは可能である。
さすがに今暴れられると、病院に迷惑がかかるし何よりもジェンやカスミ達だって黙ってはいないだろう。
モルティラニアの殺気がひしひしと伝わるなか、どうしたらこの修羅場を抑えることが出来るか必死に考えていると、

コンコン……

突然のノックの音が、この修羅場を一時的にせよ完結へと導いてくれた。
ドアを開けて入ってきた女性看護師は
「面会時間、終了ですよ」
と言った。
「仕方がない外に出よう」その場をしのぐため大和は言った。
モルティラニアの話しも気になるが、それは自室でゆっくりと考えることにしよう。
そう思って外に出ようとドアに向かって歩き出そうとした大和だったが、第一歩を踏み出した所で誰かに腕を掴まれた。
大和が振り向くと、そこには仔犬のようにウルウルとしたつぶらな瞳でこちらを見つめてくるモルティラニアがいた。
「帰っちゃだめ。まだ話の続きがあるんだよ。私がルカジマに到着するまでどれだけ苦労したかとか、村の習慣とかいろいろあるんだよ……」
(別に聞きたくはないんだけど……どうしようかな?)
先程の帰る決断を撤回しようかしまいか数秒間迷った大和だったが、決断を下したのは大和ではなく女性看護師だった。
「だめです。これから大事な検査があるのですから、面会はもう終わりです!さ、あなたたちも早く帰りなさい」
そう言ってモルティラニアと大和の手を無理矢理引き離すと、そのまま大和とその仲間達を病室の外へ追い出してしまった。
「で、皆さんどうしますか?」
シホがみんなに尋ねた。
病室の中からは、
「離しなさい。私にはやるべきことがあるのよ!」というモルティラニアの声と、
「だめです。今、あなたがやることはベッドで安静に寝ることです。動いてはだめです、傷口が開きますよ!」という看護師の声が重なって聞こえてくる。
「帰ろうか……」
大和が出口に向かって歩き出した。その後ろを仲間達がぞろぞろとついてくる。
「それにしても、すごい人でしたね。大和様」
大和の腰にさげられたガルドが呟いた。

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