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月光に照らされし幻影
官能リレー小説 - ファンタジー系

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月光に照らされし幻影 17

新種の妖魔が、現れた場所が南の森の奥と聞いてニヤリと笑うガイル。
「やっぱりな…
あそこの妖魔と遭遇した上に狩ってくるなんて、運が良かった奴だな」
「なるほど、南の森の奥なら新種の妖魔が出てもおかしくないかも…」
アリアは、ポツリと呟きイザヨイも無言で頷く。
「え?それってどういう事です?」
三人のやりとりにファルは状況が飲み込めず首を傾げる。ソレに対してアリアが答えた。
「場所によって出現する妖魔の強さが違うんだよ
私は行った事はないけど…南の森の奥は元々、レベルの高い妖魔が出る場所だったんだ」
南の森の奥…ソコは昼間から薄暗く、獣の鳴き声が響きわたり妖魔が出る場所としてはいかにもといった雰囲気の場所である。
怪しげな雰囲気に加えて、強い妖魔が蔓延っている。
だが、妖力の強い宝石は教会で高値取引きされる。高い報酬金目当てに無謀にも立ち入るハンターも多く、その度に妖魔を狩るどころか逆に奇襲を受け命からがら逃げて来る者が後を絶たない。
そのせいか一般人はおろか、ハンターすらよほど自分の腕に自信がなければ近付かない場所である。
「俺は何度か行った事があるが…あんなとこ、行くもんじゃねーな」
そう言った後で何か嫌な事でも思い出したのかガイルは眉根を寄せて溜め息をつく。
アリアとファルはお互い顔を見合わせた後、二人でニンマリ笑い、ガイルに突っ込みを入れる。
「ん〜?その口ぶりからすると…お前もあの場所に行って命からがら逃げて来たってクチか〜?」
「ガイルさんがそんな顔するなんて意外〜
よっぽど、コテンパンにやられちゃったんですねぇ」
「ぐ…っ一度もあそこに行った事の無い奴には言われたくねーなっ」
…どうやら図星の様である。ガイルは毒づきながら、ばつが悪そうに顔を真っ赤にさせ視線をそらす。
「なぁ、この三人で行ってみない?」
話題にしているうちに、アリアは新種の妖魔に興味が湧いてきたのだ。
「この三人ならあそこでも闘えると思うからさ。」
口は軽いが腕前は中々立つガイル。 自分より若いが冷静なイザヨイ。
「俺は良いよ♪ 美女二人と一緒なら何処へでも。」
急に笑顔に変わり、快諾したガイルと、急に困った顔をしだしたイザヨイ。
「せ、拙者は……あの場所には近寄らぬ方が良いと思うのでござる……」
思ったより慎重なイザヨイの答えに、アリアは仕方なくガイルに話す。

「じゃあ、仕方ないから二人だけで行ってみるか。」
無理に誘うのも悪いと思い、二人で行こうというとイザヨイは慌てて口を挟んだ。
「そ、それなら拙者も参るでござる!」
「えっ!? 良いの?」
急に行くと言い出したイザヨイに少し不審感を覚えたが、やはり二人より三人の方が安全と言うこともあったので深く考えないことにした。
「う〜ん、アリアさんとガイルさんを二人きりにさせたら危険………ってことですかね♪」
ファルのコメントに一同苦笑した………
「じゃあ、今夜の日没に森の入り口に集合で。」

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