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月光に照らされし幻影
官能リレー小説 - ファンタジー系

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月光に照らされし幻影 1

月には人を癒す力とそれとは相反して、人を狂わす力があるらしい

そう言ったのはだれだったか…
夜の森の中、一人の女性、アリアは佇み、独り言を呟いた。
この森には、満月の時にしか出現しない妖魔がいる。アリアはその妖魔を狩るためにこの森を訪れた妖魔ハンターである。
此処には何度か訪れ狩りをしたが、今日に限って妖魔が現れない。

「満月だってのに妖魔が現れ無いとはな…今日は収穫は無さそうだな」

今日はもう、潮時だろうかと立ちさろうとした時すぐ側で物音がした。
ガサガサッ
音がした方に視線を走らせたその先には―
一人の男が立っていた。
「おや、こんな満月の夜に珍しい。お嬢さん月見ですかな?」
その男・・・・年はアリアと同じ二十歳前後か?およそ人間とは思えぬほど整った顔をしている・・・はアリアに向かって話しかけた。
「・・・・お前が此処の森の支配者か?」

その男からは今までに倒してきたどの妖魔よりも強い妖気を感じる。
「たしかに、私がここらの長、エルドルだが?どうやらお嬢さんはただの月見をしに来たようではないらしいね?」
(この男・・・できる・・・相当強いな、しかしこの姿が本当の姿なのか?)
本来の妖魔とはグロテスクな怪物、というのが一般的である。そんなアリアの考えが伝わったのか?男・・・エルドルが言った
「ああぁ、そんなに警戒しないでください。私はこれが本当の姿ですから。それに、あなたから仕掛けてこなければ何もしませんよ?」
実はエルドルは妖魔によって無理やり犯された女から生まれたのである。つまりはエルドルは妖魔と人とのハーフなのだ。しかも母親は代々伝わる魔術の一族だったため、エルドルは人の魔力と妖魔の妖力を併せ持った、最強の者なのである。
「ふ、ふざけるなぁ!!貴様は妖魔だ!!妖魔は帝国の法によって駆逐されねばならない、と決まっているのだ!だから・・・私は貴様を斬る!!」
アリアは剣の切っ先をエルドルにむけた
「やれやれ、そんな法律いったい誰が決めたんでしょうねぇ?」
エルドルはため息をつきながら、向かってくるアリアにギンッと鋭い視線を向けた
「なっ!?これは!?体が・・・動かない!?」

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