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学校で死のう!
官能リレー小説 - ファンタジー系

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学校で死のう! 36

哀徒は心の中で息を呑んだ。今の彼女の台詞で分かった事が二つある。一つは大女の名前が「グーランス」でなく「ヘティラ」だという事。もう一つは敵の人数が三人だけだという事である。もっともその情報を活用するには、この状態から脱出しなければならないが……
そんな哀徒の考えを知ってか知らずか、大女改めヘティラは何故かずいぶんと嬉しそうだった。彼女は打ち込まれた傘を触り、動かないことを確かめて満足そうに頷く。
「これでよしと……」
続いてヘティラは、右の掌を哀徒の顔面にかざす。
――何をするんだ……?
緊張する哀徒。だがヘティラは何をするでもなく、自分の手の甲を見てつぶやいた。
「ふーん。哀徒って本当に至神なんだな」
「え……?」
また「至神」である。一体どういう事なのだろうか。だがこれをネタにして会話すれば、体力を回復する時間を稼げる。そう考えた哀徒はヘティラに話しかけてみた。
「あの、至神って言うのは……?」
「うるせえな。後で教えてやるから黙ってろよ」
にべもない。ヘティラは体を倒して哀徒に顔を近づけ、じろじろと観察し始めた。
「へえ……結構かわいい顔してるじゃねえか」
先程から露出したままの彼女の乳房は、哀徒の胴体に触れて柔らかく歪んでいる。少なくともサッカーボールほどはある脂肪の塊の重みを感じつつ、哀徒はどうにかして相手の考えを読み取ろうとした。
――何がしたいんだ、この人……?
「さーて、至神の力、どうやっていただこうかねえ……」
哀徒が何も結論を得られないうちに、ヘティラは体を起こした。彼女はそのまましばらく、「うーん」と考え込むような仕草をする。
「よし、決めた!」
「何を……?」
「交尾にしよっと」
「はい?」
哀徒は我が耳を疑った。何言ってるんだこの人は。
「聞こえなかったのかよ? 交尾するって言ったんだよ」
言うなりヘティラは、哀徒の着ているTシャツに手を掛けた。そしてあっと言う間にビリビリと引き裂き、彼の上半身を露出させる。
「うわっ!」
「へヘ……思った通り、いい体してるじゃん」
「え……?」
「光栄に思えよ。この世であたしと交尾できる男は哀徒だけなんだからな」
「ま、待ってください!」
ようやく自分の置かれた状況を理解した哀徒は、必死になってヘティラを押し留めた。ミルキュリアにセックスを強制された後、彼女の魔法が急に力を増した事を思い出したのである。
――何でか知らないけど、この人達は男とセックスする事で力が増すんだ。そうでもなければ、二人揃って俺なんかとしたがるはずがない……
だからセックスだけは、絶対に回避しないといけない。そう哀徒は考えた。だが果たしてこの状態で、ヘティラとセックスせずに済む方法があるだろうか。
「ん? 何?」

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