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躍動する時
官能リレー小説 - ファンタジー系

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躍動する時 1

夜の森を薄い布をまとっただけの半裸の巨漢が暴れていた。
一帯の獣達がその叫びに逃げていく。
男は手に持った無骨な石斧を振り回し、草むらを薙ぎ、目に付いた木に何度も叩きつけた。
いかつい顔に鋭い歯の並ぶ口を大きく上げ、ただひたすらに夜空の星々に向かい大声をぶちまけ、森を震わせていた。
「はぁっ!はああっ!」
男が息を荒げる度に胸板が上下する。全身から吹き出した汗が飛び散り、月明かりを受けてキラキラと輝いていた。しかし男はそれを拭う事もせず、一心不乱に目の前の木を叩き続けていた。

「ぬぅ…」
男の足下には幾つもの木の枝や葉が落ちている。それはこの男が森の中で何時間もの間、延々と木々を打ち続けて来た事を物語っていた。だが男はそれでも満足できないようだ。太い腕をブンッと振り回して、今度は別の木に狙いを定めた。
その動きはまるで大木のような力強さがあった。そして…… ドガッ! 鈍い音と共に、木が大きく揺れる。
男が打ち込んだ拳によって幹に大きな穴が空き、そこから大量の樹液が流れ出してきた。男はそれをしばらく見つめていたが、ドクドクと溢れ出ていた樹液はそのうちネットリと固まっていく。
この男、ゴーチェがここまで暴れている理由…それは彼の中に芽生えた新たな感情が原因だった。
「ふぅ……」
ゴーチェは大きく息をつくと、腰布を乱暴に剥ぎ取っていた。その中から現れたのは巨大な肉棒だ。先端まで皮に包まれているが、太さも長さも一般的な成人男性の物より大きかった。それをゴーチェは無造作に手に取り、握りしめた。
樹液でドロドロになった手の中でソレが激しく脈打つ。それはまるで自分の心臓の音を聞いているかのようであった。
「うぐっ!」
ゴーチェはその感触に思わず声を上げた。彼は握ったままの肉棒をゆっくりと擦り始める。その動きに合わせて先端から先走り汁が垂れてきた。それがゴーチェの手の中に溜まると、樹液と混ざり合いグチュッグチャッという卑猥な音を鳴らす。
「はぁ……はぁ……」
ゴーチェの呼吸は次第に早くなり、それに伴って手の速度も上がっていく。やがてゴーチェの顔は真っ赤になり、額からは滝のように汗が流れ落ちていった。
「くっ……」
限界が来たのかゴーチェの動きが止まる。

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