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僕は貴女の剣となりて
官能リレー小説 - ファンタジー系

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僕は貴女の剣となりて 12

「あら、そういえば…もうそんな時間ですね。
 それではタケト様、メイドに案内させますのでそちらでお休みください」
 見ると確かに空は茜色に染まり空には満月が白く浮かんでいた。
 リアも、健人に休むよう促していた。
「うん、そうするよ」
 何とか笑顔を作るが、その笑みは暗い。
「………」
 メイドと共に部屋から出る彼をヴェンデルは無言で見送っていた。


 彼にあてがわれたのは、畳にして20畳ほどあろうかという寝室だった。
「ではタケト様、何かありましたらこちらの鈴にて私めを御呼びくださいませ。私はタケト様付きメイドのメディアと申します。」
 部屋の中央、4人掛けの丸テーブル−上質な木材を使った匠の技を感じさせる逸品だ−の上に載ったベルを手で示しながら、メディアと名乗ったメイドはそう言った。
 年の頃は健人と同じくらいか。リアに比べるとやや落ちるがそれでも十分美少女といってよかった。
 胸もEカップくらいあり、健人が驚いたことには彼女は眼鏡をかけていた。
 フレームの形はボストン型でレンズは薄く、彼女の整った顔をさらに知的に見せていた。
 彼女の動きや与えられた役割から見てメイドとしての評価は高いのに違いなく、健人は正直に、「すごいな」と思った。
「わかったよ。案内ありがとう。」
「ありがとうございます。それでは失礼いたします。」
 美少女メイドが立ち去った後の部屋の中で、彼は今日のことについて考えを巡らせていた。
(聖槍「オーバーロード」(大君主)か…。ノルマンディー上陸のように勝敗を決定づける必殺の名槍なんだろうな。あの神々しい輝く槍はただの槍ではないだろう。素晴らしい力を秘めていそうだ。だが……リアさんとヴェンデルとかいう爺さんのいう通りなら、僕の行く手には文字通り修羅の道が待っているんだろうな。)
 彼は部屋の端近くにある豪奢なベッドに腰掛けながら考えていた。
(ああ、暗い考えはやめだ!希望なき未来じゃないんだ。明るいことを考えよう…それにしてもリアさん、素晴らしい美人だよな。マジ可愛くてしかも端正な顔に、FかGカップの胸に、体自体ほっそりとしていて、凄く綺麗だった。Hっぽくさえあった。守ってあげたくなるタイプだよな。あんな娘を伴侶にできるなら、沢山の子供達をつくって幸せな家庭を築けるだろうなあ……いやいや!彼女はお父さんを亡くしたばかりだというのに、僕は何を考えているんだ!)

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