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遥かなる希望の地にて
官能リレー小説 - ファンタジー系

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遥かなる希望の地にて 4

「いや、いいのだ。ここをずっと守り通して来てくれた事で、誰もが安心して上陸できた。
さあ、バニング、荷降ろしの続きを手伝うぞ!早く家を建てないとな!
リーゼたち女衆は、食事の支度だ!」
俺は背後にいる仲間たちに声をかけた。
陸にあがったからだろう、誰もがどこか安心したようだ。
希望に満ちた、闊達な声が飛び交う。
家を建てるべく資材や道具を用意する大工。木材を切り出しに、近くの林に向かう樵。
炊き出しをしようと、かまどを用意し、鍋を据える者達。
薪はサラート達が用意してくれていた。
警備隊は点呼と隊長の短い訓示を終えると、装備を整えて、四囲の警戒に当たる。
サラート達は、元々用意してあった見張り塔に兵士を置いて、遠くを見てくれている。
男も女も、自分たちの新たな住処を築くために、元気いっぱいだ。
指示を出していると、妹のリーゼが近づいてきた。
「兄さん」
「どうした?リーゼ」
「油断しないでね。誰も怪我しないに越したことはないんだから。それに、死んじゃったら誰も替えがきかないのよ。私も、そして何より兄さんも」
「ああ…気を付けよう」
サラート達を含めても、140人もいない俺たち。とりあえず、家ができるまではシャンド・ラーサ号に宿泊することになるだろう。
どの場所に家を建てるかを決め、都市計画や、いずれ本格的な港も作らなくてはならない。
だがそれ以前に俺たちが住む建物の基礎を作るために、場所を決めて早速工事を始めている。
その手の土木作業用の道具はたっぷり積んできた。
男達が掘り返したりする中、魔道士で土系の魔法が得意な二人の女性の姿も見える。

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