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遥かなる希望の地にて
官能リレー小説 - ファンタジー系

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遥かなる希望の地にて 1

「左前方!陸地発見!」
「陸だー!陸が見えたぞー!」
「どこだー?」
わらわらと船内にいた乗船者が陸を見ようと飛び出してくる。
「ああ、あれが・・・。」
「希望の土地・・。」
我が国の誇る大型帆船、シャンド・ラーサ号は長旅の末、はるか南の地の知られざる大地へと到達した。
一昨年、我が国の探検家ブロブィス卿がボン・デ・ラーガ号で発見した、南の大地・・・。
まだ魔道公国サラトもニーゲスブロト王国も知らない、我がサテライティス帝國だけが知る、誰も住まない新たなる大地。
シャンド・ラーサ号はその新大陸への最初の移民船として、6ヶ月に及ぶ航海を終えてようやく到達した。
ブロブィスの報告によると、かれが妻の名からメルヴァ湾と名づけた湾の奥に、彼らが設営した仮設拠点があるはずなのだ。
「ということは、この地点は・・。」
「おそらくあの山があるからにはこのまま西に回り込めばメルヴァ湾ですぜ。」
船長と航海士の声がする。
「よし、面舵ぃ!回り込んでメルヴァ湾に入るぞ!」
「おー!」
多くの船員たちが帆や舵を初めとする操船作業に忙しく立ち働いている。

「よし、移民団、警備隊は全員上陸の支度だ!」
俺は全員に声をかけた。
俺、シャッドハルト・モルードが率いてきた128名の移民団と警備隊だ。
故国において集めた農夫・大工・兵士など、様々な職業の連中だ。
「兄さん、あたしたちの準備はできてるわ。」
「おお、リーゼか。」
船室からかなり可愛い娘が顔を出した。20歳になる俺の妹、リーゼだ。

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