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絶倫軍師と牝墜ち少年戦士
官能リレー小説 - ファンタジー系

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絶倫軍師と牝墜ち少年戦士 2

多くがエルフで背格好は五歳に見えるがエルフ族は五十歳になる、これは亜人の多くが長寿老化が遅い種族が殆どである。神森とはその名の通りに悠久の時から存在する神樹が群生する森であり魔術素材の宝庫であり魔術を授かる場所でもある。これを焼き払ったのがヴェンデッタだ……普通の人間の魔術師なら神樹により樹木にされるが彼の魔力は強大であり“地獄の轟炎”と呼ばれる魔族ですら伝説とされた魔術により消し炭にされた。神樹を失ったエルフ族は人間に屈したが再起を図って他の神森へと逃れた。この中核都市国家”バンフェリクス”は交易都市として繁栄しているのは戦争に巻き込まれた村や町から出る奴隷の売り買いが盛んなのだ。
「東の神森は古き良き時代の再来を望んでいた魔族が多かったから主流派から煙たがれていたのさ」
「なるほどな」
「まさか焼払えるとは思ってなかったようだね」
「自分でもできるかどうか、半々だと思っていた」
「意外だな…お前ならもっと自信持ってやってたかと思ったんだが」
そんな話を続けながら、雑踏を歩く。
すると、前の方で何か騒ぎが起きていた。
「なんだ?」
「揉め事のようだな」
そういう感覚はデュークの方が鋭い。
人だかりをかき分けて入ると、避難民の一団が街の者達に取り囲まれていた。
「驚いた。ネーザー族だ」デュークが驚く。
ネーザー族は亜人だが、生まれた時は性別を持たない。性格も幼少期は中性的で、15歳くらいの時に性的特徴が発現するのだが、本人の置かれた状況によって男女が決まり、一度性別が決まると一生をその性別で過ごす。
「子供もいるな…ちょうどいい」
ネーザー族の子供を育て、理想の女にして子を産ませるのが、ヴェンデッタの夢だったのだ。
ちなみにネーザー族においては、恰幅の良い者が性的魅力に優れているとされる。
「はいはい、何の騒ぎだ?」
デュークの言葉に街の者達が気が付く、傭兵と言う職業柄この様な中立地域には顔が広い。
「デュークの旦那ぁ……どうにかしてくだせぇ」
チンピラの一人が泣きついてきた。ヴェンデッタが歩み寄るとネーザー族の長老が出てくる、彼を見て理解が得られる相手と見越したのだろう。街の者も自警団が来る前に退散した。


「う〜む、そんな事が……魔族の方にも主導権争いが」
「巻き込まれた我が一族は戦士を失い、仕方なくこの地へと来たのです。貴方様はこの地に顔が立つと視てお願いします」
「住処か……この都市国家を納める長との仲介はできない事はないが何れも金銭ではない報酬になる、覚悟はできているか?」
長老が頷くと数人の幼子が出てきた。可也ひっ迫している事は分かる、何人かの少女は手足を一つ失っているのだ。ネーザー族は魔術と武術に優れている民ともされるが育成前にやむを得ずに戦ったのだろう。
「デューク、王に使いを出したい」
「はいよ」
魔族の中でも辺境に棲む民だ……だから街の者は騒いだのだ。
デュークの部下が進み出てきた。傭兵隊の伝令の者だ。
「この近辺に、襲撃で廃村になった村があったな」
「ああ」
ヴェンデッタはすらすらと手紙を書くと、デュークに渡した。彼も署名し、伝令の者に渡す。
「では、伝えてまいります」
「ああ、頼むぞ」
伝令は馬にまたがると、駆け去っていった。
「次はこの娘達の治療だな……」
ヴェンデッタが言うと、長老らネーザー族の者達は誰もが驚いた。
「何と!!保護していただけるだけでなく、この子達をも治せるのですか!」
「俺ならばな。手始めに、その娘だ」
彼が視線を向けたのは、右腕をほとんど失った娘だった。
指名された少女は、期待と不安が入り混じった様子で、おずおずと進み出てきた。
「何も怖がらずとも良い…始めるぞ」
少女がこくんと頷くと、ヴェンデッタは彼女の右肩に両手をかざしておもむろに呪文を唱えだす。
ネーザー族の者達が、固唾を飲んで見守る中、ヴェンデッタの長い詠唱の声が流れる。
10分近くが過ぎると、彼の両手が光りだし、少女が「うっ」と少し声を上げた。
その様子を見守っていた者達が、どよめき出す。
「おおっ!」
少女の欠損した腕が、少しずつ再生していったからだ。
ヴェンデッタは詠唱を続け、さらに10分近くが過ぎた頃、少女の右腕は指先まで完全に再生されていた。
ヴェンデッタもやや疲労したらしく、頭に汗をかいていた。
「ふう…どうだ?動くか?」
問われて少女は、右手を動かす。
「治ってる…元通りよ!」

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