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空色の小屋
官能リレー小説 - ファンタジー系

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空色の小屋 5

「酷い命令なのは理解しています。しかしこの小屋がある事で争いの火種が生まれるということもわかってください。何もかもをはじめから無かった事にするのが最善の選択であるならそれに従うべきです」
「そんな…」
ミレルは言葉を失った。
「私はそう思います」
ラファーティは言う。
「俺は反対だな。何か別の方法を考えるべきだ」
ダレスの言葉にルフェーブも賛同する。
「ワシも同感だ、上層部の言っていることは一見もっともらしく聞こえるが結局は自分達の利益を守ろうとしているだけだ。しかし、我々がそれに逆らうことは不可能だから従うしかない」
「ルフェーブ様、聖牛の貴方が何を言ってるんですか?今の発言は教団の侮辱に当たりますよ」
ラファーティの顔がひきつる。
「ワシはただ事実を述べているまでだ」
場の空気がどんどん悪くなっていく。
そんな時、アジェルアがついに爆発した。
「私は嫌よ!この聖なる牧草とやらは私たちが見つけたのよ!売れば大金持ちになれるようなものを焼き払うなんて私は認めないわ!」
アジェルアは小屋に入ると勝手に牧草をむしりとって袋に詰めて、飛び出していった。
ラファーティがそれに気を取られた隙にルフェーブも小屋に飛び込む。ダレスを抱えて…。
「お前は中々見所がある。ワシはお前が気に入った」
アジェルアが乱暴にむしりとったらしき箇所は既に修復されつつあった。
この急成長により無限に素材の換金が出来そうに思えた。
アジェルアが強行手段に出るのも当然だ。
「俺まで小屋に閉じ込められたが何か策はあるのか?」
「全くのノープランだ、つい勢いでお前を連れ込んでしまった」
「俺を勝手に巻き込んでおいて無責任すぎるぞ」
「すまない…」
ダレスは小屋から出ようとしたが外が何やら騒がしくなったので引き返した。
「ミレルとアジェルアが心配だがあいつらも素人ではない、上手くきり抜けられるはずだ」

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