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仕えるミノタウロス
官能リレー小説 - ファンタジー系

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仕えるミノタウロス 1

ミノタウロスである俺は、人間の貴族に奴隷として仕えている。
仕事はちょっとした買い物、庭園の掃除、荷物運びなどだ。人間より大柄で頑丈な事から、人間離れした力が必要な仕事をさせられることが多かった。

あまり楽しくはない毎日だった。魔物の地位は低く、買い物のために外に出ようものなら悪目立ちをした。
ごくたまに魔物を見ることはあったが、俺と同じミノタウロスを見かけるのはまず稀だった。人間に見えないようなところでこき使われているのかもしれない。

とにかく買い物をさっさと済ませたら真っ直ぐに屋敷に戻る。なにかを見ている余裕はない。
時間がないからではない。どうせ町をうろついていたところで嫌な思いをするだけだからだ。

今日の注文はどういうわけか大量のオイルだった。こんなに大量に何に使うのだろうか

それを主人に渡すとすぐに更なる指示が来た。
次は大量に薔薇を買ってこいという指示だった。それも状態が綺麗なものを出来る限り選んでほしいらしい。

俺は指定された場所で店員から巨大な花束を受け取った。
赤や白が混ざった綺麗な花束だ。
こんなものを筋肉質なミノタウロスが持っているのは不釣り合いに感じられて凄く嫌だ。
なんでこんなものをわざわざ取りに行かなければならないのだろうか?
俺は花束を手に主人が待つ別荘に向かう。
その別荘は妙に広く窓もなかった。まるで中の様子を見せないようにしているかのようだな…。
しかも妙に寂れた場所にあり、別荘としてふさわしいとは思えなかった。

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