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地下水路
官能リレー小説 - ファンタジー系

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地下水路 9

「あいつらは仲間じゃねえよ…」
「おや、さっきまで一緒に行動していたじゃないか。それを見捨てるのかい?」
「たまたま一緒になっただけだ。仲間意識なんて最初からねえよ…」
なんだか影のある回答に少年は不審に思います。
「そもそも仲間意識がある奴等が裸の俺を一人でこんなところに突っ込ませるかよ」
「お前の気持ちはわかった。あいつらはどうなってもいいというわけだな」
「仲間じゃないが死んでしまえとまでは思わん。あいつらは悪い奴だが死なすほどの悪事はやってない」
「一応かばうんだな」
少年は彼の考えがわからなくなってしまいました。
仲間意識なんて無い寄せ集めの集団なのに、死なすことだけは回避しようとしている。
仲間ですらない奴等が死のうがどうでもいいはずではないか、少年はそう思います。
「確かに俺はあいつらが少しは痛い目をみればいいとは思っている。だが、あれでもしばらくは一緒に行動してきた仲だ…出来れば彼等には更正してまともな道に進んでもらいたいとすら思っている」
「つまりは仲間をどうにかしたいのに何も出来ないままズルズルと付き合いを続けていたというわけか」
「そういう言い方をするんじゃねえ!」
少年の言葉に激昂する彼。
「お前なんかに何がわかる!俺は今までずっと一人だったんだぞ!だから俺にはあいつらと行動するしかなかったんだよ」
少年は何も言えなくなりました。

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