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連れてこられた少年は…
官能リレー小説 - ファンタジー系

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連れてこられた少年は… 4

「なんだ?他の子の気持ちよくなる様子を見て発情したのか」
女が茶化すが、本当に発情してしまっている慶一郎には届かなかった。一心不乱に腰を降り続けている。
「中々筋がいいみたいだね。お前もさっき見たアレに突っ込んでみるかい?」
そう聞かれると少年はビクリッと震え、怯えた目で褐色の女を見上げた。
あんなよく分からないものと交わるなんて、気持ち悪くて仕方がないようである。
さらにはクリスタルに囚われ、ナニカに変えられてしまうのだから、慶一郎が望む理由は皆無であった。

「……っく、はははっ! まぁ、冗談さ。お姉さんたちの種族は、アレじゃ殖えないからね」
少年のペニスがより一層太股に挿し込まれ、自らに精を吐き出そうとする様子に、黒のクリスタルの女――アンジュは心が満たされるのを感じた。
それと共に下腹部の奥――子宮が目覚め、この雄の仔を孕みたいとキュンキュンと疼く。
本能に促がされるまま、彼女は少年を抱き上げると一歩で壁際に辿り着いた。
手首のバーコードを機械にかざすと、一部が出入り口として開き2人を招き入れる。
洞窟の様でありながら、どこか人工的な光沢を持つ廊下を進むと、両開きの大扉が現れた。
「ほら、着いたぞ。ようこそ、そしておかえり! ここが今日からお前さんの家だ」
扉の向こうには、賑わいが広がっていた。
敷物の上に商品を並べた女店主。友達と楽しそうに話しながら水を運ぶ少女たち。
どこか懐かしさを覚える人々の営みが、ドーム状の洞窟の中で行われていた。
「おかえりなさい、お母さん。……お客さん?」
凹凸の少ない子供体型ながら引き締まった肢体の、灰色の髪と褐色肌に金のタトゥーの少女が話しかけてくる。
黒いベルト状の服を巻きつけているが、隠すべき場所はちゃんと覆っていた。
「あぁ。ただいま、ジェーン!……この娘はお姉さんが産んだわけじゃないけど、大切な家族だ。仲良くしてやってくれよ、ケイ?」
移動中に自己紹介を交わしたところ、アンジュは「名前が長いよ!」と慶一郎にケイと名乗らせると決めた。
少年が家族らしき少女におずおずと手を差し出すと、彼女は笑顔で抱きついてきた。
「こんにちわ! 私たちはジェーンだよ。ケイって呼べばいいかな、お父さん?」
ほぼ同年代の少女にお父さんと呼ばれ、慶一郎は飛び退いてしまう。
その拍子に背中が何かのボタンに触れてしまった。すぐに壁に張り付いていたモニターが光り始める。
その画面には獅子の男が歩いてくる様子が映し出された。どこかの部屋らしく、慶一郎の居る部屋と雰囲気が似ていた。
「おや、旦那らの部屋のカメラに繋がっちまったかい? ちょうどいいし、ちょっと見てみなよ、ケイ!」
アンジュに呼ばれモニターに近寄ると、ジェーンも楽しそうに着いて来た。

ボタンが操作されると画面が切り替わり、部屋に入った獅子頭の背中から撮られているらしき映像に替わる。
洞窟らしき光沢のある岩肌は、丁寧に整えられて平面に作り変えられていた。
建物もしっかりした造りで、活気も人通りもまるで都会のようである。
獅子たちが当たり前の顔で歩きまわり、たまに赤い宝石を生やした少年が連れられていた。
「見ての通り、議会のお歴々が住む区画は随分と文化的だね。お姉さんたちには、こっちの方が合ってるから良いんだけどさ!」
素質のある子供を連れて来て、さっきのスライムを使い殖えていく。
品位と叡智、鍛えられた肉体と精神が、未熟な種族を仲間に昇華させることに大儀を与えたらしい。

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