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異界のミノケンタウロスとヤリマンの旅
官能リレー小説 - ファンタジー系

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異界のミノケンタウロスとヤリマンの旅 23

グランは自らの過去には触れたくはなかった。
ミノタウロスの父親とケンタウロスの父親がペニスを突き合わせて立っている光景を必死で忘れようと努力している。
だが、周囲はそうはいかないらしい。ミノタウロスとケンタウロスの強さを引き継いだ彼の過去を色々と推測して話のネタにする者も現れ始めた。ニコライもそうだった。
彼が聞いたことのある話でいえば、雌に支配されていく種族を憂いた父親たちが愛し合った時に使ったザーメン雑巾から産まれたとか、ケンタウロスの村が襲われた時に捕まってミノタウロスに犯されていたら顔が変わったとか、彼が父親を調べるのは愛された穴が疼くからだとかだ。
ニコライとしては、他種族を蹂躙し支配するために作られた新世代では無いかと考えていて、是非支配下に入りお零れに預かりたいとシコシコと興奮していた。

そんな風に噂に尾ひれがついてるとは流石に思っていないグランは、睡眠中に作られた最後のザーメンをティナの最奥へと注ぎ込み、幸せそうにまどろむ少女にキスを落とすと、食事と仕事に向かうため浴室へと抱きかかえていった。
風呂の中で身体を洗いあった途中に1発抜いてもらった後、食堂で遅めの朝食を味わった。
今日も雑用とトランペットの練習をするティナと、仕事が終わったら部屋で会おうと約束したグラン。
客が集まるまではまだ時間がある為、装備を整えると鍛錬のためにギルドの訓練場へと向かう。
訓練場には既に何人かがいて、模擬戦をしていた。
その中にはグランに似たミノタウロスの男も混ざっている。そのミノタウロスの男と戦っているのがニコライだ。
ニコライはそれなりには戦えているようで、ミノタウロスの重い打撃をどうにか抑えていた。
グランの方はニコライの事を知らないが、なんとなく気になった。
模擬戦とはいえ真っ正面からミノタウロスと戦って耐えているところが気に入ったというのもある、だがそれよりも彼の目付きが気になっていた。
目の前のミノタウロスを怪しい目で見ているような雰囲気があった。相手は中々有効打を与えられないことに焦っていて気づいていないようだが…。
そのミノタウロスの方はアルヴァという名前らしい、彼が身に付けている小さなシールドに名前が掘ってあった。
混ざりモノでない古代種。しかもミノタウレでなくミノタウロスなど、グランですら随分と見ていなかった。
ただでさえ外との交流が乏しいうえ、出稼ぎは数の多いミノタウレたちが行うのが普通になった。
雄たちは村を守りながら雌を娶り、孕み袋を囲って平和に暮らしているのだとか。
おそらくはガラハー迷宮がキュレタの大迷宮に連なっているため、修行と参拝目的で出て来たのだろうか。

「ヲオォォォッ! ブモォオ゛オオォ゛ォッ!!」

渾身の力を込めて、アルヴァの握る金砕棒が目の前の人間に振り落とされる。
巨人をも殴り殺せそうな一撃だが、ニコライは手元に踏み込むと盾とショートソードで受け流しきってしまう。
地面を殴らされて体勢を崩したアルヴァの腹筋に、ニコライの斬撃がペチペチと当たった。
模擬戦ゆえに傭兵の得点となり、ミノタウロスは悔しそうに笑っていた。
勝者となったニコライは、あいも変わらず感情の交ざった怪しい視線を向けている。

グランは後ろ髪を引かれたが、仕事前に日課を済ませるため自分の訓練を始めることにした。

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